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21日午後3時5分ごろ、渋川市伊香保町伊香保の休業中の温泉旅館「油屋旅館ホテル紅葉」から煙が出ていると、通り掛かった男性から119番通報があった。鉄筋コンクリート一部木造8階建てホテル約2360平方メートルを全焼したほか、西側に隣接する飲食店などが入った木造2階建ての建物に燃え移り、約420平方メートルを全焼した。けが人はいなかった。現場は伊香保温泉石段街の近く。石段街には白煙が立ち込め、近くの宿泊客が避難するなど一時騒然となった。
◎2012年から営業休止 他の旅館はほぼ満室
群馬県警渋川署などによると、ホテルは地上8階、地下2階。建物内から火が出たとみられ、午後9時半ごろ鎮火した。ホテルは2012年から営業していなかった。同署は火災発生後、現場から半径約100メートル以内の旅館の宿泊客や従業員に避難を呼び掛けた。
東京電力パワーグリッド群馬総支社によると、火災の影響で、午後4時ごろに周辺で約70軒が停電。同7時に全面復旧した。
家族旅行で現場近くの旅館を予約していた高崎市の主婦(43)は「旅館に着いたと思ったら避難するよう言われ、別の旅館のロビーで消えるのを待った。戻れて良かった」と疲れた表情だった。埼玉県の女性(65)は「黒っぽい煙が激しく上がっていて驚いた。楽しい気分でいたのにまさか災害に遭遇するとは思わなかった」と不安そうに話した。
4連休中の温泉街は政府の観光支援事業「Go To トラベル」の効果もあり、多数の観光客でにぎわっていた。渋川伊香保温泉観光協会によると、加盟する40以上の旅館やホテルはほぼ満室だったという。同協会の大森隆博会長は「連休で泊まりに来ている多くのお客さまのことが心配」と消火活動を不安そうに見守った。
◎18、19年にも火災 「木造多くひやひや」
伊香保温泉では2018年6月、石段街沿いの老舗旅館「千明仁泉亭」の敷地内で建物火災が発生。19年3月にも石段街近くで住宅など5棟を焼く火災があった。関係者からはこれ以上火事が続かないことを願う声が上がった。
石段街近くで江戸時代から続く老舗旅館を経営する80代男性は「木造の古い建物が多く、火が燃え移らないかひやひやする。今回は風が吹いていなかったのでまだ良かったが、これで(火事は)終わりにしてほしい」と眉をひそめた。
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