匿名の現金寄付に感謝 安中・松井田東中に「あしなが文庫」設置
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これまで学校に届いた封筒などを持って感謝する(左から)中沢さん、田島校長、小板橋さん

 いつも温かく見守ってくれてありがとう―。群馬県の安中市立松井田東中(田島浩之校長)に、44年7カ月にわたって匿名の寄付が届き続けている。同校は届いた寄付金を「あしなが基金」と名付けて積み立て、これまで百科事典や熱中症予防を目的に製氷機を購入するなど生徒のために活用してきた。新型コロナウイルスで休校や学校行事中止などに直面する生徒を励まそうと、同校は今月、在校生に寄付が続いていることを初めて伝えた。生徒は「支え続けてくれる存在」を知り、感激している。

◎「志」の一文字 全校集会で校長が説明し感謝
 同校によると、匿名の寄付は1976年3月から届き始めた。寄付が寄せられた間隔や金額など過去の情報は正確に把握しきれていないが、近年は毎月、現金3000円とともに、「志」と一文字を書いた手紙が郵送で届く。送り主は同校にゆかりのある人だと思われるが、年齢や性別などは一切分からないという。

 コロナ禍で部活動の大会や修学旅行などが相次いで中止となり生徒の落胆が続く中、支えてくれる人の存在が生徒の励みになると思い、田島校長が今月上旬の全校集会で在校生に初めて明らかにした。

 田島校長によると、寄付については85年7月に合併前の松井田町広報で取り上げられたことなどはあったが、知らない卒業生も多いとみられる。

 在校生たちは長年にわたる無償の善意に感謝する。生徒会長で3年の中沢昊太郎さん(15)は「寄付を送ってくれる人の思いに応えられるようになりたい」と語り、同級生の小板橋颯さん(15)は「初めて聞いた時は驚いたが、感謝の気持ちでいっぱい」と話した。

 今後は同基金で、生徒の心の糧となるような書籍を購入し、図書室に「あしなが文庫」として整備していく予定。

 田島校長は「(匿名寄付者に対し)いつまでもお元気でいてもらいたい。生徒には支えてくれている人の気持ちをくみ取り、自分の目標に向かって学校生活を頑張ってほしい」としている。

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