女子高生「生きていこうと」 殺害承諾ないと主張 座間事件公判
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 神奈川県座間市のアパートで2017年、群馬県邑楽郡の女子高校生=当時(15)=を含む男女9人の切断遺体が見つかった事件で、強盗強制性交殺人などの罪に問われた無職の被告(29)の第2回公判が5日、東京地裁立川支部(矢野直邦裁判長)であった。検察側は、邑楽郡の女子生徒が事件当日に「生きていこうと思います」とのメッセージを被告に送り、自殺の意思を撤回していたと指摘し、「殺害の承諾や合意はなかった」とあらためて主張した。

 検察側の冒頭陳述によると、生徒は17年8月26日に「関東で一緒に死んでくれる人いませんか」と会員制交流サイト(SNS)に投稿。夏休みの宿題が終わっていないことを苦にした可能性があるという。この時点で被告は同県厚木市の女性=当時(21)=を殺害し現金を奪っており、同様の手口での犯行を考え、生徒の投稿があった前日までに新たな死体保管用のクーラーボックスを購入して用意していた。

 被告は26日から27日にかけ、自殺願望者を装って生徒にメッセージを送り「一緒に首つり自殺する」とうそをついて同県内に誘い出した。

 28日に被告と会った生徒は「色々いろいろ考えた結果生きていこうと思います」とメッセージを送信。被告は「家出をしてしばらく自分の元にいればいい」などと引き留めた。検察側は遅くともこの頃までには被告が生徒を殺害し、所持金を奪うことを決意したと指摘した。

 その後、失踪に見せかけるため、被告は生徒に、江の島の海に携帯電話を捨てて、着替えて戻るよう指示。生徒は1人で片瀬江ノ島駅に向かい、携帯電話を捨てずに駅構内のトイレに隠し、着替えて被告宅へと戻った。

 同日夜、被告は自宅アパートで隙をついて生徒の首を手で絞めた上、ロープでつるして窒息死させ、所持金数千円を奪ったと指摘した。検察側は生徒が自殺の意思を撤回するメッセージを発信し、携帯電話も捨てなかったことから「殺害の承諾や合意はなかった」と主張した。

 弁護側も冒頭陳述し、被害者が殺害方法や日時を指定し、自らの意思で被告の元へ向かったとして殺害の合意があったと主張した。

 公判では同23日に最初の被害者となった女性(21)と同29日に殺害された男性(20)についての冒頭陳述も行われ、検察側は、生徒を含め3人はいずれも自殺の意思を撤回したが、被告が自宅に誘い込み殺害したと主張した。

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