災害の爪痕深く 避難所のコロナ対策急務 台風19号被害 あす1年
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行方不明者の捜索が行われた富岡市の崖崩れ現場(上、2019年10月13日)。復旧へ向け重機による工事が続き、土のうが積まれていた=6日(共同通信社ヘリから)

 群馬県で死者4人を出すなどした昨年の台風19号の最接近から、12日で1年が経過する。浸水などの被害を受けた地域には、依然として災害の爪痕が残っている。道路や河川の復旧も道半ばだが、台風シーズンが明けるのと前後して本格化する見込みだ。一方、新型コロナウイルス感染症の影響により、災害時の避難所運営には感染防止などの新たな課題も浮上。不測の事態に備え、県や市町村は有効な対策を模索している。

◎復旧完了 県管理は19%止まり 道半ば
 台風19号では、県内31市町村の約68万2500人に避難勧告・指示が出され、その5%に当たる約3万6200人が避難所に身を寄せた。

 新型コロナの収束は見通せず、今後は避難所の密を避けるなどの対策が不可欠になる。今年9月に九州を襲った台風10号では、訪れた住民を収容しきれない事態が一部で起きた。従来から大きな課題だったプライバシーの確保だけでなく、感染症対策を含めた運営の充実が急務となっている。

 県内では市町村が避難所の混雑状況を住民に提供する仕組みを整えた事例もある。分散避難の必要性が増す中、県は旅館・ホテルやゴルフ場を利用できる協定を結び、市町村と施設側が連携する動きが広がりつつある。

 インフラ関係では道路や河川などの土木被害が相次ぎ、県と市町村の管理を合わせて703カ所、被害額は計238億円となった。嬬恋村の国道144号の被害は国が復旧を代行し、崩落した橋は仮橋が完成し、本復旧への準備が進む。

 群馬県管理の450カ所は9月末時点で、復旧完了は87カ所(19.3%)にとどまる。藤岡、富岡、中之条の3土木事務所管内では被害箇所が多く、一部の工事は発注が済んでいない。

 人的被害では、死者のほか9人が重軽傷を負った。高崎、太田両市や大泉町では浸水による住宅被害も多かった。

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