「仮放免」ロヒンギャ 館林で協会が苦境訴え 就労など制限
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会見を開きロヒンギャの窮状を訴えたアウンさん(中央)ら

 ミャンマーから逃れて群馬県館林市などで暮らすイスラム教徒少数民族ロヒンギャの窮状を知ってほしいと、在日ビルマロヒンギャ協会(同市)は20日、同市内で会見を開いた。難民認定されずに仮放免となったまま日本国内で長年暮らすロヒンギャの男性らが、就労できず健康保険の適用も受けられずにいる過酷な生活ぶりなどを訴えた。

 ロヒンギャはミャンマーで不法移民として扱われ、2017年8月の武力衝突で多数が難民化。同市には日本国内最大のコミュニティーがある。

 会見には同協会副会長のアウン・ティンさん(52)ら、同市周辺に住むロヒンギャ6人が出席。出入国在留管理局に収容後、一時的に身柄の拘束を解かれている仮放免者の多くは、難民認定を継続して申請しているが認められず、自由な就労や移動ができない生活が長年続いているという。

 仮放免の状態が10年以上続くムハンマド・アブドラさん(40)は「仮放免では働くことができず、保険が適用されない中で高額の医療費を支払わなくてはならない。健康面で大きな不安がある」と説明。同じ境遇にあるルイス・ラハマンさん(43)は「ミャンマーで迫害されて逃げてきたのに、これではミャンマーにいた時と変わらない。家族もいる。どうすれば難民認定されるのか」と訴えた。

 会見では11月に実施されるミャンマーでの総選挙について、ロヒンギャを含め少数民族には選挙権が与えられない状況も説明。アウンさんは「公正な選挙となるよう、日本政府がミャンマー政府に働き掛けてほしい」と要望した。

 出入国在留管理庁によると、19年はロヒンギャを含む7131人分の難民申請を処理し、43人を難民と認定したという。

 同協会では、仮放免となっている10人ほどのロヒンギャに対し、市や市国際交流協会などと協力して生活支援をしている。

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