県民からもしのぶ声 県庁など半旗掲揚 故中曽根元首相地元合同葬
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故中曽根元首相の歩みを振り返る写真などが展示された会場=12日、高崎市のGメッセ群馬
高崎市役所前に掲げられた半旗
故中曽根元首相の追悼特集紙面を受け取る参列者

 1980年代に首相を務め、強いリーダーシップで数々の改革を断行した故中曽根康弘氏の活躍は今も群馬県民の心に深く刻まれている。

 中曽根氏の母校である高崎高2年で生徒会長、追川真純さん(17)は「国鉄の民営化など後世に語り継がれる功績を残されていて、尊敬するOB」と語る。中曽根氏は同校で講演を行うなど郷土愛も深かったとされる。「自分の在校中に講演はなかったが、国を引っ張る立場としてどのような苦労があったのか聞いてみたかった」と悔やんだ。

 伊勢崎市境下武士の石原國憲さん(75)は81年夏、知人の依頼で、中曽根氏を乗せて県内の支持者らを訪ねたという。「大物の雰囲気が漂い、日本の将来を本気で考える真の政治家との印象を抱いた」と当時を振り返る。自身は現在、さまざまなボランティアに取り組む。地域を良くしたいとの思いは中曽根氏に影響を受けているといい、「行動や発言に力があり、ついて行きたくなる政治家だった」と話す。

 太田市の団体職員、松島賢治さん(60)は83年のサミットで、レーガン米大統領と肩を並べて立つ中曽根氏の新聞記事が、今でも印象的に残っているという。「それまで日本の首相は端にいる印象が強かったので驚いた。国際社会で日本の地位が高まったと感じた」と振り返る。「青雲塾」で若い人材の育成に取り組んでいたことを例に、「自分の政権で終わりではなく、日本の将来を常に考えており、人間性も深かった」とした。

 太田市八幡町の黒岩董子さん(82)は、日米関係改善や国鉄民営化などの実績を挙げ「先見の明があり、普通ではできないような改革を成し遂げた」と評価。生涯現役を貫いた人生に感銘を受けたといい、「一県民として励まされた。私も高齢だが『命の限り、せみしぐれ』で頑張りたい」と、中曽根氏の代表句「暮れてなほ 命の限り 蟬しぐれ」を引き合いに、人柄をしのんだ。

◎県庁や高崎市役所などで半旗掲揚
 名誉県民、名誉市民の故中曽根康弘元首相に弔意を示そうと、県と高崎市は12日、高崎市のGメッセ群馬で営まれた地元合同葬に合わせ、県庁本庁舎や市役所で半旗を掲揚した。

 半旗は県の合同庁舎、県立病院、県立学校や教育施設、市内小中学校などでも掲げられた。

 また、市役所1階ロビーでは同日、群馬テレビによる合同葬の生中継を大型モニターで放映し、来庁者が見入っていた。

◎別刷り特集2000部を配布 上毛新聞社
 上毛新聞社は12日、故中曽根康弘元首相の地元合同葬が営まれた高崎市のGメッセ群馬で、中曽根氏を追悼する別刷り特集2000部を配布した。

 葬儀終了後の会場出口で多くの人が受け取った。藤岡市から参列した信沢美智子さん(78)は「活躍した写真が多く載っているので読み返したい。見出し通りの『生涯政治家』だった」と話した。

 別刷り特集は8ページで、10月17日に発行。中曽根氏の人生や功績をまとめた。

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