自宅浴室で2児死亡 負傷の母 用水路で発見 群馬・安中
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子ども2人が亡くなった住宅周辺を調べる捜査員=16日午前9時40分ごろ、安中市松井田町土塩

 16日午前4時40分ごろ、群馬県安中市松井田町土塩ひじしおの住宅浴室で、この家に住む男児(4)と、女児(2)が倒れているのが見つかり、同居する祖母(73)が119番通報した。2人は病院に搬送されたが、その後死亡が確認された。2人の母親(32)も同日朝、負傷して、自宅近くの用水路内にいるところを発見され、救急搬送された。命に別条はないという。群馬県警は2人の死因や当時の状況を調べるとともに、負傷した母親が詳しい事情を知っているとみて、回復を待って調べる方針。

 県警によると、16日朝、祖母が居間の引き戸や台所流し台の扉が開いていることを不審に思い、自宅内を確認したところ、子どもら3人がいないことに気付いた。その後、父親(47)が浴室内で倒れている2人を見つけた。男児と女児はパジャマ姿で目立った外傷はなかったが、駆け付けた救急隊員が到着した時点で心肺停止状態だったという。浴槽には水が残っていた。

 母親は同日7時15分ごろ、自宅近くの用水路内に肩まで水につかった状態でぐったりしているところを、通り掛かった男性(68)が発見。搬送時は呼び掛けに応答があったものの、意識が混濁していたという。腹部や首、左手首から血を流しており、全治1カ月以上の重傷。自宅にあった包丁1本が用水路内から見つかっており、県警は母親が自傷した可能性が高いとみている。長袖シャツにジャージ姿だった。

 この住宅には男児と女児のほか、祖父母と両親の6人暮らし。男児と女児は16日午前1時ごろは変わった様子はなかったという。

 現場は安中市中心部から西へ約10キロの地点で、県道渋川松井田線沿いの民家が点在する一画。

 一時行方が分からなくなっていた母親を、最初に見つけた男性は「顔は青ざめており、額には血のようなものが付いていて、うつろな目をしていた。用水路に滑り落ちたのかとも思った」と振り返った。

 男児ら家族とは普段から付き合いがあり、2週間ほど前も散歩していた母親と女児に出会ったという。「元気かと聞くと、『今日はあったかいですね』と言われた。和やかな家族という印象だった。なんでこんなことになってしま

◎突然の悲劇 住民に衝撃
 男児と女児が16日に死亡した事件。山間ののどかな住宅地で発生した突然の悲劇に、周辺住民に衝撃が広がった。

 父親と共に自宅庭にいた男児と前日に談笑したという女性(77)は「家族は皆、良い人。男児は物分かりが良く、礼儀正しい子。本当にショック」と涙を浮かべた。

 別の女性(74)は一家が地域行事に総出で参加している姿を目にしたといい、「あんなに仲が良さそうだったのに信じられない」と驚いていた。

 男児が通っていた幼稚園の男性園長によると、重傷となった母親(32)は新型コロナウイルス感染を心配し、12日からバス通園をやめて自家用車で送迎していたが、育児などに悩んでいる様子はなかったという。園長は「(男児は)サッカークラブに所属し、活発でよく話しかけてくれる子だった」と話した。

 事件を受け、安中市は2人が決められた健康診断や予防接種を受け、育児上の問題点は見当たらなかったと明らかにした。群馬県西部児童相談所(高崎市)にも通報や相談はなかったという。

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