戦争映画「土と兵隊」参加し寄せ書き日章旗 前橋・和久井さん父遺品を国立映画機関へ寄贈
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国立映画アーカイブへの寄贈が決まった和久井さん所蔵の日章旗

 戦時中に歩兵第15連隊(高崎15連隊)に所属し、戦争映画「土と兵隊」の撮影に参加した父の遺品として、群馬県前橋市三俣町の和久井政夫さん(71)が所蔵していた日章旗の寄せ書き2枚が、映画専門機関の国立映画アーカイブ(東京都中央区)に寄贈されることが決まった。

 日中戦争を舞台にした「土と兵隊」は、日活多摩川撮影所が1939年に製作。中国で数カ月にわたるロケが行われ、和久井さんの父、新松さんら駐留中の部隊が撮影に参加したとされる。

 新松さんは日活側から日章旗を2枚贈られ、1枚は主演俳優の小杉勇ら同作品の関係者、もう1枚は富岡市出身の風見章子ら女優の名前が書かれている。いずれも縦28センチ、横34センチ。和久井さんは父の死後も大切に保管してきた。

 和久井さんが「日章旗を保存してほしい」と複数の施設に寄贈を打診したところ、国立映画アーカイブが11月に受け入れを決定。同館は、小杉勇が所蔵していた同様の日章旗などの関連資料を常設展で公開しており、岡田秀則主任研究員は「他にも寄せ書きがあるとは知らなかった。戦時下の中国で映画がどのように製作されたのか、その一端が分かる資料」と評価する。

 和久井さんが同作品を初めて鑑賞したのは、同館の前身である東京国立近代美術館フィルムセンターだったという。「国立機関に保存され、次世代に引き継がれることになりうれしい」と話した。

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