はやぶさ2 カプセル帰還 装置や計器開発の関係者に喜びや安堵
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全国科学館連携協議会巡回展「はやぶさ2 -リュウグウへの挑戦-」のパネル展示に見入る来館者=6日、向井千秋記念子ども科学館

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)の探査機「はやぶさ2」の投下したカプセルがオーストラリアで回収された6日、プロジェクトに参加した群馬県内の関係者らから喜びや安堵あんどの声が相次いだ。新型コロナウイルス感染症の拡大で暗いニュースが続く中、打ち上げから約6年越しで届いた吉報に、県民からも「宝箱を持ってきてくれた」「新しい発見を期待したい」などの声が上がった。

◎「ほっとした」「宝箱をもってきてくれた」
 地球への再突入の際にカプセル内が高温となるのを防ぐヒートシールドや、落下時に使用したパラシュートを開く装置などを開発したIHIエアロスペース富岡事業所(富岡市)基盤技術部の杉村文隆部長(53)は「とてもうれしかったのと同時に、ほっとした」と顔をほころばせた。

 同社の社員2人が回収作業に当たっており、「作業完了」の報告を受けたという。初代「はやぶさ」に続く快挙に「宇宙のことや、県内に関連企業があることを広く知ってもらえるといい」と期待を寄せた。

 同機に搭載された近赤外分光計「NIRS(ニルス) 3」などを手掛けた明星電気(伊勢崎市)の村尾一主幹(52)も「うまくいって良かった」と胸をなで下ろした。プロジェクトではガスの検知など新たな発見も期待されており、「太陽系の成り立ちなどいろいろなことが分かれば楽しい」と話した。

 前橋市出身で会津大上級准教授の平田成さん(50)は「ほっとしている」と話した。はやぶさを安全に着陸させるため、観測機器を用いて小惑星リュウグウの形状を把握する役割を担っており、「持ち帰ったサンプルの分析結果と照合すれば、新たな発見があるかもしれない」と力を込めた。

 県民も宇宙への関心を膨らませた。はやぶさ2の応援企画を実施している向井千秋記念子ども科学館(館林市)を訪れた守谷琉希君(太田九合小3年)は「カプセルの中に、新しい発見につながる証拠が入っているかも。これからが楽しみ」と話した。館林市の永野誉子さん(50)も「宝箱をもって来てくれたので『お土産ありがとう』と伝えたい」と笑顔だった。

 県立ぐんま天文台(高山村)を訪れていた渋川市の朝比奈雅樹さん(58)はニュースを聞いて宇宙への関心が高まり、初めて来館したという。「未知の世界の砂から何か面白いものが発見されるのか、地球になかったものを持ち込んで大丈夫なのか、いろんなことを考えると興味深い」と話していた。

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