新型コロナに「後遺症」 脱毛、息切れ、体力低下… 高崎・黒沢病院
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 新型コロナウイルス感染症を巡り、発熱外来を設けている群馬県の黒沢病院(高崎市)の錦戸崇医師(43)が、同病院で陽性と判明した患者48人について、予後を電話で聴き取るなどした結果、13人が脱毛や息切れ、体力低下をはじめ何らかの「後遺症」があったと回答したことが9日までに分かった。これらの症状に関して相談先がないといった悩みを打ち明ける人も複数いた。

 同病院は2月から発熱外来を設け、11月末までに計2200人余りの患者が受診した。約2千人にPCR検査を実施し、48人を陽性と判定した。1人は感染症指定医療機関で死亡し、重症者が1人、酸素の投与を受けた中等症が3人いた。その他は無症状や軽症の人。治療薬候補のアビガンを投与された人も複数いた。

 錦戸医師によると、陽性者のうち聴取やカルテなどで予後が確かめられたのは35人。うち13人は脱毛や息切れ、体力低下の他、たんがらみや塩味の過敏、せき、嗅覚味覚の鈍麻といった「後遺症」が一時的にあり、2人は手足のしびれと痛みの訴えが持続している。

 陽性者に社会的な悩みを尋ねると、 (1)退院後に職場から1カ月の出勤停止を指示された (2)退職した (3)部署が変わり給与が減った (4)退院後に商売で客足が戻ってこない (5)傷病手当の申請が分からない (6)社会的な悩みの相談先がない (7)会社も陽性者の復帰にどう対応すればいいか分からない―などといった回答があった。

 最近は濃厚接触者と認められずに自費で検査を受け、陽性と分かった人も出ているという。

 錦戸医師は濃厚接触者のみを公費で調べるだけで良いのかと疑問を呈した上で、「新型コロナの対応は長期戦になっている。医療現場もぎりぎりの状況だが、関係者と協力し、安全な診察と回復者の支えになれるよう情報発信も続けたい」と話した。

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