先見えず悲愴感 GoTo停止で県内温泉地
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 新型コロナウイルスの感染急拡大を受け、政府の観光支援事業「Go To トラベル」の利用が28日から、一時停止した。書き入れ時の年末年始を迎えるはずだった群馬県内宿泊施設では、キャンセル料が無料だった27日までに予約取り消しが相次ぎ、例年なら満室の旅館も稼働率が半分以下に低迷。一時停止される来年1月11日まではキャンセルされた事業者に宿泊料の半額が補償されるが、それ以降も予約のない旅館は「先が全く見通せない」と悲愴ひそう感を漂わせた。

 「予約は大みそかと元日が例年の5割弱。それ以外は2~3割になっている」。草津温泉(草津町)の旅館の経営幹部は、経験したことのない厳しい年末年始を嘆く。14日にGoToの利用停止が発表される前は、ほぼ満室で光が見えていたが、ここ2週間でキャンセルが殺到した。

 1月11日まではキャンセルされた宿泊料の5割が補償されるため、休業手当が補助される雇用調整助成金も活用して「何とか乗り切れるだろう」とする。ただ「12日以降の予約も入らなくなった。年明けにどうなってしまうのだろう」と肩を落とした。

 「年明けの6~8日の休館を考える旅館も出てきている」と話すのは四万温泉協会(中之条町)。GoToが利用できた27日の宿泊までは比較的好調だったが、一夜明けて状況が一変した。東京からの直行バスも28日からガラガラで、満室だった29日~1月2日の予約が半分以下になった宿泊施設もあるという。客室に露天風呂が付くような「隠れ家的な旅館」は堅調だが、大規模な宿ほどキャンセルが増えているとする。

 渋川伊香保温泉観光協会(渋川市)も「常連さんは来てくれるが、例年とは比べようがないほど予約が少ない」と訴える。大みそかと元日を中心にほぼ空室がない状態からの急変に、「ゴールデンウイーク、お盆、年末年始と書き入れ時がことごとく影響を受けた。耐え忍ぶしかないのだろうか」と新型コロナに振り回され続けた1年を振り返った。

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