患者の遺伝子型関係 HIV 合併症肺炎発症リスク 群馬大研究
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 群馬大医学部附属病院(前橋市)の柳沢邦雄助教らの研究グループは、エイズウイルス(HIV)感染者が合併症のニューモシスチス肺炎を発症するリスクに、患者の遺伝子型が関係していることを確認したと発表した。同肺炎はエイズ患者の4割近くを占め、死亡するケースもある。グループは「発症リスクが高い患者を見分け、適切に予防する手段として活用が期待できる」としている。

 これまで同肺炎はHIVに感染して「CD4陽性リンパ球」と呼ばれる細胞が少なくなると発症リスクが高まると考えられてきた。一方、柳沢助教は免疫の働きに関わる「MBL」と呼ばれるタンパク質を作る働きが弱い遺伝子型の人に、同肺炎の発症が多い傾向があることを報告していた。

 今回は、この報告に注目した長崎大熱帯医学研究所、タイ保健省と共同で研究を発展させ、同国で未治療のHIV患者569人について追跡調査をした。その結果、MBLをほとんど作り出せない遺伝子型のHIV患者は、同肺炎の発症リスクが高いことを突き止めた。発症リスクを未治療HIV患者の遺伝子レベルで確認したのは世界初の成果という。研究成果は電子媒体の総合医学誌「PLOSONE(プロスワン)」に掲載された。

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