ウィズコロナ 変わる風景 家族 会える日楽しみに待つ
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都内のいとこ家族に「必ず会おうね」と呼び掛ける宙愛君(左から2人目)=12月27日、榛東村の自宅で

 新型コロナウイルス感染症の世界的な流行に伴い、日常が根幹から揺らいだ2020年が終わり、新たな一年が始まった。未知のウイルスの脅威が続く中で、群馬県民は予防に取り組みつつ、新たな生活スタイルを模索している。地域社会や観光、福祉、雇用と影響は多岐に及ぶが、手探りながらもそれぞれ確かな未来を見据えている。

■サンタに願う
 「コロナがなくなって、会えるといいね」

 12月27日、榛東南小5年の久宝宙愛ときあ君(10)は榛東村広馬場の自宅で、母親のスマートフォンを使って都内に住むいとこの今井優羽ゆう君(8)に連絡を取り、手を振りながらこう呼び掛けていた。

 宙愛君は、両親の愛弘よしひろさん(41)、ひとみさん(40)、姉の愛歩まなほさん(14)、弟の愛季みつきちゃん(3)の5人家族。祖父母も近くに暮らしている。ひとみさんの姉、今井沙織さん(43)の家族とは、子どもたちの年が近いことから、一つの大家族のように毎年交流を深めてきた。

 東京ディズニーランドや軽井沢旅行、夏に前橋文学館で行う家族だけの音楽コンサート…。毎年の恒例行事はいずれも中止に。2020年は年始めに伊香保温泉へ旅行に行って以来、いとこには一度も会うことができなかった。

 12月25日のクリスマス。毎年いとこの自宅で食事会をしているが開催は見送られ、互いにケーキを食べる写真を送り合った。宙愛君はサンタに欲しかったプレゼントをお願いするとともに、「来年はコロナをゼロにしてください」と祈ったという。「残念だけど今は我慢。来年は、いとこといっぱい遊べるようになっていてほしいから」とほほ笑んだ。

■帰省見送り
 じいじ、ばあばに会いたいよ。誕生日プレゼントありがとう―。12月下旬、高崎市新町の宮丸政夫さん(81)、暁子さん(75)夫婦は自宅で、横浜市内に住む小学生の孫、真白ましろさん(10)、葵生あおいさん(7)からの手紙十数通をいとおしそうに見つめていた。

 子どもらしい素直な言葉で書かれた色とりどりの手紙は、新型コロナウイルスの感染拡大で会えなくなってから、たびたび送られてきたものだ。暁子さんは「本当にかわいい孫たち。今すぐにでも、会いたいですね」と語る。

 だが、コロナ収束には程遠い状況が続いている。群馬県でも12月19日から不要不急の外出自粛が呼び掛けられ、宮丸さん夫婦は趣味の山登りにも行きづらくなった。2人が楽しみにしていた孫の年末年始の帰省も、感染予防のため見送られた。

 暁子さんは「孫から『コロナが終わったら一番に会いに来てね』と言われたんです。そのために今は、感染に気を付けて健康でいることですね」と、ポーチに付けている孫の写真を眺めた。また会えるのを楽しみに、感染予防を徹底しながらその日を待つつもりだ。

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