米作りにドローン活用 沼田「稲姫ファーム」と福祉事業所が協力 障害者が補助
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 群馬県沼田市でブランド米栽培などを手掛ける「稲姫ファーム」(庭野正幸社長)と、障害者の就労支援などに取り組む多機能型福祉事業所「ココカラ」(角田純子代表)は、ドローンを使った米作りに着手する。市内の耕作放棄地や高齢農家の水田を活用し、5月ごろから試験的にスタート。施設利用者が参加することにより、障害者雇用の拡大と持続的な農地管理のモデルの構築を目指す。

 同市の薄根地区と池田地区を中心に5ヘクタールほどの農地を借り上げ、一部をドローンによる米作りの場として使用する。同社が昨年購入した農業用ドローンで、ライセンスを取得した社員らが農地に直接、種をまく。施設利用者はドローンの操縦に必要なデータの入力や測量などを補助する。

 庭野社長は「それぞれに得意な能力があり、任せられる仕事を見極める。農業を通して活躍の幅を広げたい」と力を込める。栽培から収穫、販売までを施設利用者に参加してもらうことで、力仕事や端末操作など活躍できる場面を増やす狙いもある。興味を持ち、意欲のある利用者に関してはライセンスの取得も検討する。

 ドローンを使った米作りには、地域貢献の側面もある。市内では農家の高齢化が進んでおり、耕作放棄地となった場合に鳥獣害の拡大や、景観悪化につながるなどとして問題視されている。成功例を示すことによって、ロボットや情報技術(IT)で省力化したスマート農業の周知を目指す。

 農地を使ってほしい高齢農家などへのアピールにもなり、管理農地を広げることで地域の水田維持に取り組んでいく。一方で、ドローンから種や農薬を散布するには関係法令などの条件を満たす必要もあり、庭野社長と社員がライセンスを申請中。また、近隣住民の理解が得られるよう、努める考えだ。

 雪解けが済んでから農地の測量を行う。収穫したコメは、ホテルやレストラン、福祉施設などに販売する予定。軌道に乗れば障害者雇用の流れも生まれるとして、コメを購入することで福祉施設に利益が還元される仕組みの構築も検討している。

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