箱根駅伝復路で群馬県3選手力走 早大の総合6位に貢献 駒大が逆転で総合優勝
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1年生ながら山下りの6区で力走した早大の北村(左、樹徳高出身)=小田原中継所
チームの総合6位に貢献した早大の8区千明(左、農大二高出身)と9区小指(太田休泊中出身)=横浜・戸塚中継所
たすきを受け取り最後の箱根路を走りだす東洋大の7区西山(右、農大二高出身)=小田原中継所

 【東京、神奈川=広沢達也、越谷奈都美】第97回東京箱根間往復大学駅伝(箱根駅伝)最終日は3日、神奈川県箱根町から東京・大手町までの復路5区間、109.6キロに関東20校とオープン参加の関東学生連合を加えた21チームが参加して行われ、往路3位の駒大が10時間56分4秒で13年ぶり7度目の総合優勝を果たした。3分19秒差で迎えた最終10区の残り約2キロで石川拓慎が創価大を捉え、区間賞の走りで逆転した。

 駒大は昨年11月の全日本大学駅伝と合わせ、今季2冠。4度目の出場で往路を初制覇した創価大は過去最高の総合2位に入った。

 往路11位でシード権(10位まで)の圏外だった早大は、復路に県勢3人を投入。6区の北村光(樹徳高出身)と8区の千明龍之佑(農大二高出身)、9区の小指こざす卓也(太田休泊中出身)がそれぞれ区間1桁の走りで総合6位に貢献した。

 東洋大は往路から順位を一つ落として3位だった。前回総合優勝の青学大は往路12位の不振から復路1位の走りで挽回して4位となった。

 ▽総合成績 (1)駒大(白鳥、田沢、小林、酒井、鈴木、花崎、花尾、佃、山野、石川)10時間56分4秒(2)創価大10時間56分56秒(3)東洋大11時間0分56秒(4)青学大11時間1分16秒(5)東海大11時間2分44秒(6)早大11時間3分59秒(7)順大11時間4分3秒(8)帝京大11時間4分8秒(9)国学院大11時間4分22秒⑩東京国際大11時間5分49秒⑪明大11時間6分15秒⑫中大11時間7分56秒⑬神奈川大11時間8分55秒⑭日体大11時間10分24秒⑮拓大11時間10分47秒⑯城西大11時間11分20秒⑰法大11時間13分30秒⑱国士舘大11時間14分7秒⑲山梨学院大11時間17分36秒⑳専大11時間28分26秒、関東学生連合11時間18分10秒
 (駒大は13年ぶり7度目の優勝。10位までが来年のシード権獲得。関東学生連合はオープン参加のため順位なし)

 ▽復路成績 (1)青学大5時間25分33秒(2)駒大5時間25分35秒(3)中大5時間28分39秒(4)早大5時間28分47秒(5)創価大5時間28分48秒(6)国学院大5時間29分30秒(7)明大5時間30分12秒(8)順大5時間30分32秒(9)東洋大5時間30分34秒⑩東海大5時間31分9秒⑪帝京大5時間33分29秒⑫東京国際大5時間33分43秒⑬日体大5時間33分46秒⑭神奈川大5時間35分15秒⑮城西大5時間35分36秒⑯拓大5時間35分46秒⑰法大5時間36分16秒⑱国士舘大5時間36分19秒⑲専大5時間38分30秒⑳山梨学院大5時間38分58秒、関東学生連合5時間32分24秒
 (関東学生連合はオープン参加のため順位なし)

 【区間1位記録】
 ▽6区(20.8キロ)花崎悠紀(駒大)57分36秒
 ▽7区(21.3キロ)佐伯涼(東京国際大)1時間3分10秒
 ▽8区(21.4キロ)大保海士(明大)1時間3分59秒
 ▽9区(23.1キロ)石津佳晃(創価大)1時間8分14秒
 ▽10区(23キロ)石川拓慎(駒大)1時間9分12秒

【県勢成績】
▽6区(20.8キロ)
(4)島崎 慎愛(国学院大、藤岡中央高出身)
 58分39秒
(8)北村  光(早大、樹徳高出身)
 58分55秒
▽7区(21.3キロ)
(12)西山 和弥(東洋大、農大二高出身)
 1時間4分54秒
(10)寺嶌 渓一(帝京大、前橋育英高出身)
 1時間4分28秒
▽8区(21.4キロ)
(5)千明龍之佑(早大、農大二高出身)
 1時間4分55秒
(19)新井 颯人(城西大、前橋育英高出身)
 1時間7分18秒
▽9区(23.1キロ)
(4)小指 卓也(早大、太田休泊中出身)
 1時間9分28秒
(13)宮下 璃久(城西大、農大二高出身)
 1時間11分3秒
※()数字は個人順位


◎名門復活へ躍動 復路4位の原動力 早大3選手

 復路に登場した早大の県勢3人組が、過去13度の優勝を誇る伝統校のえんじ色のユニフォームをまとい、意地を見せた。総合3位を目標に掲げたものの、前日の往路は11位。シード権の圏外からスタートし、復路4位で総合6位に押し上げた。

 山下りの6区は、1年生の北村。3000メートル障害で全日本インカレ2位の実績はあるが、20キロ以上の長距離は未知数だった。それでもテンポ良くペースを刻み、区間8位の走りで順位をキープ。相楽豊監督は「想定より記録が良く、流れをつくった」とルーキーをたたえた。

 上々のスタートでシード権争いに絡むと、8区の千明は帝京大と同着の9位で9区小指にたすきリレー。復路最長の23.1キロで、箱根初出場の2年生が殊勲の働きをした。6位までが1分以内の射程範囲におり、「前の区間の選手がつくった流れに乗っていこう」と揚々と走りだした。

 17秒前にいた国学院大には前半で追い付き、7位の東京国際大も15キロ手前で捉えた。10キロすぎにはきつくなっていたというが「一つでも1秒でも前に」と気力を振り絞り、最後は6位と3秒差の7位でアンカーにつないだ。昨年はメンバー入りできず、1年間かけて長距離向きのフォームに改造。区間4位の好結果にも「最低限の仕事をできた」と、控えめに喜んだ。

 今回走った10人中9人がチームに残る。新主将となる千明は、けがから回復したばかりで区間5位と好走したが、指揮官は「まだまだ力を出し切ってない」と期待する。11年ぶりの頂点へ、名門復活を託されている。(越谷奈都美)


◎東洋大エース西山 精彩欠き区間12位

 最後の箱根路は、苦いものとなった。1、2年時に2年連続1区区間賞を獲得した東洋大4年の西山和弥(農大二高出身)。復路7区に起用されたが、区間12位と精彩を欠いた。「調子は良かった。ただ力不足でした」と声を絞り出した。

 チームの前評判は高くなかったものの往路2位。酒井俊幸監督は重圧を背負うエース西山に「伸び伸び走ってほしい」と復路で起用したが、いや応なく総合優勝に向けたキーマンになった。

 仲間の奮起を意気に感じ、最初の1キロはハイペースで入った。早々に3位東海大を抜いたが「どこできつくなったのかも覚えていない。緊張というか、気持ちの部分で負けていた」と徐々にペースダウン。9キロすぎに抜き返されると、最後はスタート時に3分半だったトップとの差が5分以上に広がっていた。

 股関節のけがの影響もあり、最後の2年は苦しんだ。不振が続く中、酒井監督の提案でさまざまなリハビリに取り組んだり、東京五輪男子マラソン日本代表の大迫傑の合宿に参加したりと、浮上のきっかけを探った。もがきながらも、昨年10月に1万メートルで大幅な自己ベストを出したことは「今後につながる」と希望を見いだす。

 「苦しいことの多い4年間だった。それでも人間的に成長できて、東洋大で走れて幸せだった」。その恩は、この先の競技人生で返せるはずだ。
(越谷奈都美)


◎国学院大の島崎 山下り区間4位

 国学院大3年の島崎慎愛よしのり(藤岡中央高出身)が2年連続 で山下りの6区を走り、区間4位と好走した。9位でスタートし、終盤に順位を一つ上げ、7位の選手が見える位置でたすきを渡した。チームの総合9位、シード権確保に一役買った。

 箱根デビューとなった昨年も、区間8位でチーム過去最高の総合3位に貢献。今年は昨年より22秒短縮し、前田康弘監督は「1年間で走りだけでなく、人間的にも大きく成長した。最後になる来年は、区間賞を狙ってほしい」と期待を寄せた。


◎県勢3人が初の箱根路 帝京大の寺嶌、シードに貢献

 城西大の県勢2人が箱根デビューを果たし、たすきリレーをした。1年生の8区新井颯人(前橋育英高出身)は区間19位と苦戦しながらも順位は一つ下げるにとどめ、3年生の9区宮下璃久(農大二高出身)も粘って13位のままつなぎ、チームは総合16位となった。

 帝京大3年の7区寺嶌渓一(前橋育英高出身)も初めて箱根路を走った。チームは往路4位と好位置につけていたが、6区の選手にアクシデントがあり、5人に抜かれた。それでも慌てることなく、区間10位で9位を維持。総合8位、4年連続シード権獲得に貢献した。

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