群馬県内初の100人陽性、2日連続で最多更新 病床稼働率も6割超え
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 新型コロナウイルス感染症で、群馬県と前橋、高崎両市は8日、新たに100人の陽性が判明したと発表した。1日当たりの発表数としては初めて100人台となり、2日連続で過去最多を更新した。重症者も県外での陽性者を含め15人と、これまでで最も多くなった。病床稼働率は同日夜に6割を超えた。年末年始で感染がさらに拡大したとみる県は、改めて不要不急の外出自粛や飲食店などの営業時間短縮といった各種要請への協力を呼び掛けている。

 県内での感染確認は、再陽性を含め累計2735人(うち49人死亡)となった。同日発表された100人は10歳未満から80代までの男女。年代別では20代が23人と最も多く、40代18人、30代14人、50代12人などだった。比較的行動が活発な20~40代が半数以上を占めた。

 県によると、太田市の10代男性と富岡保健所管内(富岡市、甘楽郡)の80代女性は、医療機関を退院後に再び陽性が判明した。いずれも体内に残っていたウイルスが増殖して発症する「再燃」が起きたとみられる。

 いずれも太田市内の教会と介護事業所で新たなクラスター(感染者集団)の発生も確認された。教会は在日アッセンブレイア・デ・デウス・ベレン・キリスト教会で、20~50代の男女9人の陽性が判明した。9人は昨年12月31日から今月3日に教会に立ち寄っていた。

 同期間は感染防止策を取りつつ、礼拝や食事会が催され、延べ約260人が参加していた。県は同期間に教会を訪れた人に対し、受診・相談センターなどへの相談を呼び掛けている。

 介護事業所では60~90代の入所・利用者の11人が陽性と判明した。

 前橋市ではサービス付き高齢者向け住宅で70~80代入居者6人と20代の職員1人の計7人の陽性が判明した。市はクラスターが発生したとみて調査している。

 新型コロナ患者に対応する病院の病床稼働率は8日夜に62.1%に上昇。昨春に本県で緊急事態宣言が解除されて以降の最高値62.7%に迫っている。

 県は独自指針に基づく県民への要請を踏まえ、12~25日まで県庁の閉庁時間を午後8時半に前倒しすると発表した。県庁内の飲食店は午後6~8時に営業を終える。

◎協力金56万円に倍増 時短営業要請で県
 新型コロナウイルス感染拡大防止に向けて前橋、高崎など9市町の一部事業者に12~25日に要請する営業時間短縮について、県は8日、全期間を通じて応じた事業者への協力金を1店舗当たり28万円から56万円に倍増すると発表した。

 県によると、国が緊急事態宣言の出た4都県以外の地域の協力金を1日4万円とする運用方針を示したことに伴う措置。対象となる約1万700店分の60億1400万円を増額する本年度一般会計補正予算を8日付で専決処分した。

 対象は前橋、高崎、桐生、伊勢崎、太田、館林、みどり、大泉、邑楽9市町の接待を伴う飲食店と酒類を提供する飲食店、カラオケ店。午後8時~午前5時の営業自粛(酒類の提供は午後7時まで)を求める。

 協力金の申請は2月上旬から受け付ける予定。

◎商業施設やスーパー、通常営業で状況注視 「経営厳しく」の声も
 新型コロナウイルス感染症の拡大で、県が全県民に午後8時以降の外出を極力控えるよう要請する中、県内の商業施設やレジャー関連施設の多くは通常通りの営業を継続するようだ。感染防止対策として既に時短営業に取り組んでいる店もある。ただ、外出自粛要請で夜間の人出のさらなる減少が予想されることから、「経営が厳しくなる」といった不安も漏れる。

 大型商業施設「けやきウォーク前橋」(前橋市)は衣料品店など一部テナントが既に営業時間を短縮し、全体では午後10時までの営業を続ける。イオンモール(千葉市)は高崎、太田両市の商業施設での変更事項はないが「状況次第で対応を取る可能性もある」とする。スマーク伊勢崎(伊勢崎市)も通常通りの営業を予定。スズラン(前橋市)は前橋、高崎両店で昨年5月以降、閉店時間を1時間早めて午後6時までとしており、今後も継続する。

 県内に多くの店舗を持つベイシア(同)など主なスーパーマーケットも通常通りの営業を続ける。フレッセイ(同)は「緊急事態宣言の対象となれば営業時間の短縮も検討したい」とした。県内に42店舗を展開するマクドナルド(東京都)は、県の時短営業要請対象となる「酒類提供」はないため、24時間営業の店も含めて通常通り営業する。

 映画館のユナイテッドシネマ前橋(前橋市)は入場者の体温を測り、マスク着用を求めるなど業界団体のガイドラインに沿った対策を講じた上で営業する。MOVIX伊勢崎(伊勢崎市)も通常通りだ。一方、高崎市の「シネマテークたかさき」は感染拡大を踏まえ、11~25日、夜間となる最終回の上映を取りやめる。

 夜間営業するレジャー関連産業からは不安の声が上がる。昨年5月以降、閉店時間を1時間早めて午後10時までとしているボウリング場「エメラルドボウル」(前橋市)。清水孝之支配人(57)は「今回の外出自粛要請で常連客も来なくなるのでは」と懸念。年始の売り上げは前年の3分の1に減り、「これ以上客が減ると経営が厳しくなる」と苦しさをにじませた。

 ラウンドワンスタジアム前橋店(同)は、カラオケの営業時間と、酒類の提供時間を共に午後8時までに繰り上げる予定。

 午前0時まで営業する入浴施設「高崎京ケ島天然温泉湯都里」(高崎市)は、施設内の食事処の営業時間短縮も検討する。浴室内の換気扇を稼働させるなどの感染防止対策に取り組んでいるが、担当者は「前年に比べて来館者が減っており、スタッフの出勤を減らすなど工夫している」と話す。

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