昆虫食 普及に向けカフェ準備 都内から前橋へ移住の大沢さん
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コオロギパウダーを使ったケーキの試作品を前に意気込みを語る大沢さん

 都内から前橋市に移住した大沢栞那かんなさん(25)は、昆虫を食材として取り入れた菓子などを提供する昆虫カフェ「灯螂舎とうろうしゃ」を開業しようと準備を進めている。同市粕川町の農業用倉庫を改修する予定で、地元農家や昆虫食を扱う事業者らの後押しを受けつつ、クラウドファンディング(CF)で寄付も呼び掛ける。昆虫が食材として持つうま味や高い栄養素について発信し「昆虫食が当たり前の未来をつくりたい」と話している。

◎うま味や高栄養価を発信 試作品開発中
 幼少期から昆虫や爬虫類はちゅうるい類などの生き物が大好きという大沢さん。約4年前に都内の会社を辞めて移住し、アンティークショップの店員などとして働き始めた。昨年、新型コロナウイルスの影響で収入が減少したのを機に、長年思い描いていた「自分の店を持つ」という夢の実現に向けて踏み出すことに決めた。

 国連食糧農業機関(FAO)の昆虫食に関する報告書によると、昆虫類はタンパク質などを豊富に含み、人口増加に伴う世界の食料問題の対策に有望な食材とされている。群馬県内でもコオロギパウダーを練り込んだ商品が販売されるなど、昆虫食への関心が広がりつつあると考え、昆虫食カフェを選んだ。

 店の候補地を探すため、県内200軒以上の空き家を回った。開業予定の倉庫を所有する地元農家らに店のコンセプトや思いを伝えると、「カフェで使う野菜も提供できる」と背中を押してくれたという。

 6月の開業に向け、提供するケーキやドーナツなどの試作品作りに励む。コオロギパウダーにカカオやスパイスを加えるなど調理方法を工夫し、昆虫の良さを引き出して味わいのあるメニューを目指す。

 店内には、陸上生物を展示するテラリウムを設けたり、ギャラリーを併設したりする構想だ。大沢さんは「昆虫が好きな人も、そうでない人も楽しめる空間にしたい」と話している。

 寄付は30日まで、CFサイトのキャンプファイア(https://camp-fire.jp/projects/view/340081)で受け付ける。目標額は300万円。返礼品としてカフェのサービス券や同店オリジナルの昆虫食焼き菓子などを用意する。

 問い合わせは灯螂舎のホームページ(https://tourousha.jp/)へ。

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