新型コロナの医療体制強化へ 2病院へ群馬大から医師派遣
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 新型コロナウイルス感染症への対応で、群馬県内の医師配置を検討する「ぐんま地域医療会議」(議長・須藤英仁県医師会長)は5日、4月から前橋赤十字病院と高崎総合医療センターに、群馬大医学部附属病院から呼吸器内科の医師を1人ずつ派遣すると発表した。中核的な両病院の対応力を高め、県全体の新型コロナ医療体制を強化する。東毛地域で肺がんなどの診療体制を維持するため、県立がんセンターにも、1人を派遣する。

 同会議の構成メンバーとなる県によると、前橋日赤と高崎総合はもともと地域の中核となる医療機関として高度医療を提供しており、長期化する新型コロナへの対応によって負担が増大している。

 群馬大病院の田村遵一病院長は「医師の配置は計画的に行うことが大事だが、(新型コロナで)情勢が急変した。臨機応変に対応した」と説明した。

 前橋日赤の新型コロナ対応は、クルーズ船での感染者の受け入れに始まり、既に1年が経過している。県内で最も多くの感染者を受け入れており、各診療科が横断的に対応に当たっている。

 県からの委託で昨年4月から、新型コロナ患者の入院先を決める病院間調整の役割も担ってきた。負担がかかる中での派遣方針を受け、中野実病院長は「新型コロナ対応を評価してもらえたのはありがたい。さらに対応力を高められる」とした。

 専門病院の県立がんセンターは、東毛地域のがん診療の拠点と位置付けられている。本年度末に医師1人が退職する予定で、病院の機能低下を避けるために医師が配置される。県の方針で、新型コロナ患者に対応する専用病床の増床も計画されている。

 医師3人の派遣は、同会議が医師不足や新型コロナ対応の状況などを調査、検討した上で決めた。群馬大病院が現在、人選を進めている。

 同会議は同日、昨年4月に常勤救急医を新たに配置した原町赤十字病院の状況も発表した。前年に比べ、新型コロナの影響で外来患者が1割程度減少した一方、救急の受け入れ患者数は約2割増加した。救急車の受け入れ率も前年度を上回り、9割前後で推移している。

 同会議は県や群馬大病院、県医師会などで構成し、2018年3月に発足した。従来の医師配置の在り方を見直す独自の取り組みで、各病院の要望や、医療圏ごとの患者データを踏まえながら、医師の適正配置について議論している。

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