「客 すぐには戻らず」 一部で警戒度「3」引き下げ 時短を解除
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動物への餌やりなどを楽しむ来園者=23日、富岡市の群馬サファリパーク

 新型コロナウイルス感染拡大防止で、群馬県が9市町の酒類を提供する飲食店などへ要請していた営業時間の短縮が23日、伊勢崎市と大泉町を除いて解除された。解除された前橋、高崎両市などでは営業時間を戻す動きが広がるが、「客はすぐには戻らない」と慎重な見方も。残る26市町村は県独自の警戒度が4から3へ引き下げられ、外出に関する要請が緩和された。

 前日まで午後8時までの時短営業をしていた前橋市の飲食店「ルヴァン」は23日、営業時間を同10時までに変更した。だが、オーナーの篠田昭弘さんは「急にお客さんが夜遅くまで来るとは思わない」と慎重だ。ランチ営業や弁当販売も続け、売り上げを少しでも確保していくという。

 高崎市中心街の海鮮居酒屋も同日、午前0時までの営業に変更。男性店主は「時短中は飲み足らなさそうにしているお客さんを帰すのがつらかった」とし、要請解除で気持ちも前向きになるとした。

 一方、伊勢崎市と大泉町では3月1日までの時短要請が続く。同町で居酒屋を営む60代女性は時短に従うが、売り上げは大きく減少して家賃などの固定費は変わらないため、厳しい状況だという。「みんな自粛に慣れ、解除後も客足が戻るとは思わない」とあきらめ顔だ。

 伊勢崎市で「和風すなっく華雅」を経営する女性は「伊勢崎、大泉だけ時短営業をすれば、前橋や太田に人が集まってしまうのではないか。本当に感染防止につながるのか疑問」と話した。自身は要請に応じるものの、周辺では売り上げの減少に耐えきれず通常営業に戻す店も多いという。

 一方、警戒度が引き下げられた26市町村の行楽地などでは今後、利用者の増加も見込まれる。2人の子どもと富岡市の群馬サファリパークを訪れた高崎市の阿部翔太さん(38)は「子どもと外で遊べる機会が増えそうでありがたい」と話した。

 同園によると、1月に落ち込んだ来園者数は徐々に回復しつつある。警戒度の引き下げについて、同園は「お客さまも来場しやすくなる」と歓迎。一方、東京都などでの緊急事態宣言が続いていることを踏まえ、「手放しでは喜べない。感染状況を見ながら対応していきたい」とした。

◎店開いても外出自粛? 警戒度「4」維持に戸惑い
 県は7市町の時短要請を解除する一方、警戒度は4を維持。不要不急の外出を自粛し、特に午後8時以降は極力控えるよう県民に呼び掛ける。店の利用客からは「店は開けていいのに利用してはいけないのか」との戸惑いも漏れそうだ。

 23日夜、高崎市内の飲食店を利用していた男性(35)は「外出する人はするし、しない人はしない。空いている店を選ぶなど各自が配慮するしかない」と話した。前橋市内で買い物をしていた女性(60)は「感染が広がらないか不安。(時短でなくなっても)飲食店には行かないと思う」とした。

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