富岡の農業用貯水池・大塩湖 雨不足で湖底露出 貸しボート停止、田植え影響懸念
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水位が下がり、湖底の一部が露出している大塩湖

 サクラの名所として知られる農業用貯水池、大塩湖(群馬県富岡市南後箇)の水位が下がり、湖底の一部が露出している。降雨不足で水量が減少しているためだ。湖上から花を観賞できるとして例年のこの時季に観光客でにぎわう貸しボートは、運用の停止を余儀なくされている。湖の水は農業用の他に飲料水としても利用され、市民生活への影響は出ていないものの、田植えシーズンを控えて水不足になる恐れもあるとして、関係者が気をもんでいる。

 大塩湖を管理する鏑川土地改良区(同市富岡)によると、現在の貯水率は60%前後。水位は満水時に比べて4メートルほど下がった状態が続いている。雪解け水がない地域のため、降雨不足による影響が大きいと分析している。

 6艇ほどの貸しボート事業を運営する同市観光交流課は、2019年春にも水不足、20年春は新型コロナウイルスの影響で、いずれもボートの運用ができなかったと説明。担当者は「観光需要が高いだけに、3シーズン連続で運用できないのは残念」と話している。

 大塩湖は国の事業として建設され、1970年に完成。下仁田町を流れる南牧川で取水した水を長さ12キロほどのコンクリート製のパイプラインで湖に引き込んでいる。南牧川の流量も比較的少ないという。

 パイプラインの水路は貯水池の竹沼(藤岡市緑埜)まで延びていて甘楽富岡地域、高崎市吉井地区、藤岡市などで農業用水や飲料水として使われている。

 同改良区の担当者は「このまま、まとまった降雨がなければ、農業関係者らに節水を呼び掛けなければならない」とし、降雨を待ち望んでいる。
(細井啓三)

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