コロナ時代の旅の指針に 日本旅行業協会が草津などでモニターツアー 温泉水で手洗い湯もみ感染対策
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フェースシールドを着用した湯もみショーを見学するモニター参加社員

 コロナ禍の新しい旅行の在り方を探ろうと、大手旅行会社の日本旅行(東京都中央区)は16日、群馬県草津町の草津温泉などで日本旅行業協会(JATA)の「『新』感染対策モニターツアー」を実施した。参加者はPCR検査を事前に受け、訪問先では感染防止策の実施状況などを確認。同協会は安心して楽しんでもらえる旅の形を模索し、草津を含め全国計12プランで実施する同様のモニターツアーを検証、新たな旅のガイドラインにまとめる。

 草津へのツアーは、同社の新入社員19人が研修を兼ねて17日までの1泊2日で参加している。東京からのバス旅行を想定し、同社は顧客に人気の高い草津温泉で検証を行うことにした。

 町では感染症対策の一環で湯畑源泉の湯を分析。新型コロナウイルスの感染力をなくす「不活化」に効果があるとの研究成果を踏まえ、温泉水で手を洗う「手洗乃湯(てあらいのゆ)」を設置している。一行はこの日、手洗いを体験し「温泉で手も温まる」「これで感染予防になるのはすごい」などと感想を話し合った。

 「湯もみと踊り」ショーではフェースシールドを着用した演者が登場。見学した大阪府出身の樋口翔太さん(22)は「パフォーマーは、お客さまとの距離があってもしっかりと対策をしていた。座席もテープで固定され、無理なくソーシャルディスタンスを保てる仕組みになっている」と感心していた。

 宿泊先の「喜びの宿 高松」では入館者の検温や消毒を徹底し、互いの距離を保てる大広間で夕食を提供するなど感染防止対策に取り組む。旅館担当者は「ホームページで旅館が取り組む安全・安心を発信しているが、旅行プランを販売する側の旅行会社社員たちに実際に見てもらえるのはありがたい」とした。

 町の2020年度の入り込み客数は前年度と比べ約4割落ち込んだ。草津温泉観光協会の福田俊介事務局長は「旅行会社がコロナ対策をしている草津に注目してくれてありがたい。今後の送客を期待したい」と話した。

 モニターツアーはJATAが初めて実施。会員12社がそれぞれに企画、全国各地で開催し、ガイドラインに盛り込める手法などを探っている。

 JATAは、密集などの3密回避、手指の消毒といったコロナ禍での旅のガイドラインを既に策定しているが、流行の長期化を踏まえ、さらに安心を提供できるようガイドラインを更新したい考え。JATA広報室は「旅行業界がコロナとどう付き合っていけばいいのかを考えたい」としている。(関坂典生)

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