群馬・みどりで山火事 家屋2棟全焼、1人不明
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
みどり市の山林火災現場=22日午後4時8分(共同通信社ヘリから)
日没を迎えると山中に赤い炎が浮かび上がった=22日午後7時ごろ
 

 22日午後0時15分ごろ、群馬県みどり市東町沢入で「煙が上がっている」と周辺住民から119番通報があった。同所の家屋2棟が全焼したほか、草木湖周辺の山林に広範囲に燃え広がった。市は近くの住民24世帯32人に避難指示を出した。桐生市消防本部によると、同日午後11時現在も鎮火していない。

 桐生署によると、全焼したのは無職の男性(72)の住宅で、木造2階建てと木造平屋建ての2棟。男性は1人暮らしとみられ、連絡が取れていない。同署は男性方が火元の可能性もあるとみて調べている。

 同本部が消火に当たったほか、新潟県や自衛隊のヘリが散水した。同本部は同日午後6時半、活動をいったん打ち切った。23日早朝に再開する。

 県によると、国道122号と県道沢入桐生線は22日午後1時すぎから消火活動のため、周辺の通行が一時規制された。23日も現場周辺が規制される。

◎また山火事 眠れぬ夜

 22日にみどり市東町沢入で発生した山林火災は鎮火に至らず、日没のため同日の消火活動を終えた。桐生市消防本部や桐生、みどり両市消防団は計147人態勢で消火に当たり、陸上自衛隊や新潟県防災ヘリ計3台も上空から散水した。23日早朝に消火活動を再開する。2~3月の桐生市黒保根町や栃木県足利市に続く大規模火災で、近隣住民らは火災の長期化を不安視している。

 現場は渡良瀬川の草木ダム近くの山林。みどり市や警察、消防によると、燃え始めた時間帯は風が強く、出火した川の西側から対岸にも飛び火し、延焼。一部は鎮火できたが、同日夕時点で西側の8カ所ほどで燃え続けている。

 火元の可能性もある男性(72)方は川の西側で、国道122号から林道に入った山中にある。木造2階建て家屋などは焼け崩れ、山側の樹木や下草が黒焦げになっていた。

 市は22日午後1時45分、押手地区の24世帯32人に避難指示を出した。避難所の沢入会館には同8時時点で3世帯4人が身を寄せた。

 避難所を訪れた女性(91)は「今夜は眠れないね。長男が心配して何度も電話をくれた」と話した。別の女性(74)は「家の裏手にも飛び火があり、近くの人と消火した。夜に火が広がるかもと思うと心配」と落ち着かない様子だった。

 炊き出しのため、避難所に駆け付けた女性(71)は「自宅から出ると、煙の勢いがすごかった。4カ所くらいが同時に燃えて、恐ろしかった」と話した。避難した女性(83)は「外に出ると煙で周囲が暗かった。道路から火が見え、風が強くて怖かった」と不安な表情を浮かべた。

 燃え広がる山林を所有する男性(70)=同市東町神戸=は、山で間伐作業中に煙が漂ってきたため119番通報したという。「おやじがよく手入れをしていた思い入れのあるヒノキが心配で、何とも言いようがない。乾燥する中で火事が起こり、手の施しようがない」と困惑していた。

 現場近くの男性(77)は「車で出掛けようとしたら辺り一面に煙が充満していた。周りの山が見えないくらいだった。足利市や桐生市黒保根町の火事を思い出してしまう」と話した。

 近くのキャンプ場では、宿泊客が国道の通行止めでたどり着けず、2件のキャンセルがあったという。管理人の男性は「長引けば売り上げにも影響してくる。早く収まってほしい」と願った。ドライブインを営む男性(56)は「観光目的のお客が大半なので、通行止めが続くと困る。一刻も早い鎮火を望む」と語った。(まとめ 藤田賢)


  • このエントリーをはてなブックマークに追加
関連記事
県内ニュース > 社会・話題の記事
新着記事