特定技能資格者が前年比6.8倍増 都市部に集中 資格変更が85%占める 県内20年末
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 政府が外国人材の活用を掲げて2019年4月に創設した「特定技能」制度を巡り、群馬県内の資格者が20年末時点で590人(速報値)と前年比6.8倍に増えたことが出入国在留管理庁(入管庁)の資料で分かった。高崎市や伊勢崎市などの都市部に集中し、業種別では飲食料品製造業、国籍別ではベトナムが最多。新型コロナウイルスの影響で出入国が厳しく制限される中、技能実習からの資格変更が85%を占め、試験合格者を大きく上回った。

 入管庁によると、県内の特定技能資格者の多くは都市部に集中し、地域別では高崎市が145人で最多。次いで伊勢崎市111人、前橋市64人、太田市56人となった。町村部では玉村町と板倉町がともに18人で最も多く、邑楽町12人、昭和村11人と続いた。外国人住民比率が高いことで知られる大泉町は9人だった。

 特定技能の対象14業種別では、飲食料品製造業が289人で約半数を占めた。農業が59人、介護、産業機械製造業がともに57人、素形材産業53人、電気・電子情報関連産業38人、建設24人と続いた。自動車整備や漁業の従事者はいなかった。国籍別ではベトナムが405人で7割近くを占め、インドネシア66人、中国50人、フィリピン26人と続いた。

 県内の特定技能資格者は19年末には86人だったが、20年3月末169人、同6月末208人、同9月末295人と増加。特定技能は技能実習2号修了者であれば無試験での資格変更が可能だ。県内は、このルートでの取得者が503人(85%)で試験合格者は87人(15%)だった。

 入管庁担当者は「コロナ下で新たに外国人労働者を招くのが難しい中、目の前にいる技能実習生を資格変更して雇用する事業者が多かったのでは。それが特定技能資格者の増加につながった可能性がある」とみている。

 全国の特定技能資格者数は1万5663人で、1年間で10倍近く増えた。都道府県別では千葉県の1260人が最多で、愛知県1250人、東京都1016人と続いた。本県は10番目に多かった。

 政府は特定技能資格者の受け入れ見込み数を5年間で約34万5千人と設定し、現在の達成率は約4.5%。担当者は「目標値ではない」と前置きしつつ、「海外での試験に合格した約1万2000人の多くが、コロナ下などで入国できていないとみられる。送り出し国とも連携して対応したい」としている。
(寺島努)

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