《傍聴席》他人アカウントで不正購入 「もしかしたら…」引き返せず 被告は一般的な女性会社員
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 携帯電話の決済機能で他人に成り済まして不正に商品を購入したとして、不正アクセス禁止法違反と電子計算機使用詐欺の罪に問われた千葉県松戸市の女(22)の公判。犯行のきっかけは、適当に入力したIDとパスワードで、偶然に他人のアカウントに入り込んでしまったことだった。女は味をしめてブランド品などの買い物を繰り返し、引き返せなくなったと明かした。

 2年ほど前、女はスマートフォンで電子コミックを読もうと、購入手続きをした。IDとパスワードはうろ覚えだったが、自身の名前と誕生日を組み合わせるとログインできた。

 コミックの購入代金が請求されることはなかった。「もしかしたら別人のアカウントかもしれない」と気になったが、引き返すことができなかった。洋服、バッグ、靴―。欲しい物を次々に購入し、フリーマーケットアプリに出品したり、知人に譲ったりもした。

 「他人の金で買った服を着て楽しい気持ちになったのか」。公判で検察の追及に、女は「やめられなかった。深く考えていなかった」とうつむいた。

 アカウントの本当の持ち主である被害女性は、精神的苦痛が大きく、女からの謝罪の手紙すら受け取れずにいるとされる。

 女は情報技術への特別な知識や技術はなく、一般的な会社員という。懲役2年と罰金10万円が求刑されている。判決は17日に言い渡される。
(飯島礼)

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