太田の群馬県接種センター始動 初日は100人受ける 来月から1日1000人目標
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新型コロナのワクチン接種を受ける住民=24日午後1時10分ごろ、太田市の東毛ワクチン接種センター(代表撮影)
 
 

 新型コロナウイルスワクチンの高齢者向け接種で、群馬県は24日、太田市に県独自の「東毛ワクチン接種センター」を開設した。31日までの試験運用期間に計900人程度の接種を予定し、6月から本格運用に切り替える。24日には、自衛隊が首都圏1都3県と関西3府県の高齢者を対象に運営する大規模接種センターが東京都と大阪府に設けられ、宮城、愛知両県にも自治体独自の大規模会場が開設された。使われるワクチンは米モデルナ製。菅義偉首相が掲げる7月末までの接種完了に向け、高齢者接種が加速した。

 県営センターは旧韮川西小跡地に設置された。6月からの本格運用では1日当たり1000人の接種を目指す。

 初日は65歳以上の100人が接種を受けた。同市台之郷町のバス運転手、茂木博光さん(73)は「いつ感染するか分からず不安だった。打ててほっとした」と安心した様子だった。同市高林町の主婦、橋本好子さん(69)は「説明が親切でスムーズだった。ワクチンが広がり、早く東京にいる孫に会えるようになってほしい」と期待を込めた。

 内閣官房が公表しているデータによると、本県での高齢者接種の状況は23日時点で、1回目の接種を受けた人が4万45人、2回目を終えた人が3614人となっている。センターを視察した山本一太知事は報道陣に「一日も早く接種を済ませ、地域経済を元のように回せる状況をつくりたい」と述べた。

 接種は県立病院の医師と看護師が主に担当するが、今後の本格化や、県央地域へのセンター設置に向けては人員確保が課題となる。県は県医師会や県歯科医師会、県薬剤師会、県看護協会といった関係団体や医療機関などと協議会を設立。25日に初会合を開き、医療従事者の派遣体制などについて協議する予定だ。

 一方、自衛隊が運営するセンターでは最大1日当たり東京1万人、大阪5000人への接種が見込まれる。作業に慣れるため、初日は東京約5000人、大阪約2500人に絞った。

 本県と同様に、各地の自治体でも大規模会場の設置が相次ぐ。宮城県はJR仙台駅近くの商業施設、愛知県は県営名古屋空港ターミナルビルなど2カ所で24日、それぞれ運営を始めた。神戸市も25日から市内の大規模会場で接種を始める。

 政府は1日100万回接種を目指しており、大規模会場を設置する自治体にモデルナ製ワクチンを届けるほか、設置費用を補助するなどの後押しをする。

 独自の大規模会場設置の動きは各地に広がる。共同通信が22日までに47都道府県と20政令市を対象に実施した調査では埼玉県、京都府、名古屋市など28自治体が「設置する」「設置の方向で検討している」としていた。

◎モデルナ製の有効性、ファイザーと同等
 米モデルナ製ワクチンは「メッセンジャーRNA(mRNA)ワクチン」と呼ばれる最新タイプで、ウイルスの設計図である遺伝物質「mRNA」を人工合成して体内に投与する。

mRNAが取り込まれると、細胞はそれをもとにウイルスのタンパク質の一部を合成。体が反応して免疫ができる仕組み。有効性は94%とされ、ファイザー製の95%とほぼ同等だ。いずれも接種回数は2回。

 厚生労働省によると、米国では重いアレルギー反応のアナフィラキシーが起きた頻度は100万回当たり2.5件。ファイザー製の同4.7件とほぼ同じだ。
 異なるのは長期の保管方法で、零下20度前後で保管できるモデルナ製は、零下75度前後のファイザー製よりも扱いやすい。接種対象はモデルナ製の18歳以上に対し、ファイザー製は16歳以上となっている。

◎県内新たに21人が陽性
 新型コロナウイルス感染症で、県と前橋、高崎両市は24日、新たに10歳未満~70代の男女21人の陽性が判明し、入院していた県内在住の80代男性が死亡したと発表した。県内での感染確認は、再陽性も含め累計7602人(うち128人死亡)となった。

 従来株より感染力が高いなどとされるN501Y変異株について、県は20~80代の男女7人から新たに検出されたと公表。県内での検出例は計488人となった。

 既に確認されているクラスター(感染者集団)で、前橋市の県立心臓血管センター関連では、新たに職員1人の陽性が判明し、陽性判明は計36人となった。桐生市の住宅型有料老人ホーム関連は、新たに入居者3人の陽性が分かり、陽性判明は計15人。館林保健所管内(館林市、邑楽郡)の金属加工工場関連では、新たに従業員1人が陽性となり、計12人となった。

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