五輪走り祖国に誇り 南スーダン選手とQちゃん対談 「戦火のランナー」前橋で上映会
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映画の感想を述べる(右から)高橋さん、アブラハム選手

 内戦下の故郷を逃れて難民として2012年のロンドン五輪に出場した南スーダン出身のマラソン選手の半生を追った映画「戦火のランナー」の公開に先立ち、上映会とトークイベントが25日、前橋市の前橋シネマハウスで開かれた。トークイベントにはシドニー五輪の女子マラソン金メダリスト、高橋尚子さん(49)と、東京五輪に向けて同市で合宿を続ける南スーダン陸上選手らが登壇し、映画の感想や走る意味などについて語り合った。

 映画は、8歳の時に内戦が続いていた故郷のスーダン(現・南スーダン)から逃れ、その後、難民としてアメリカに渡ったグオル・マリアル選手(37)の壮絶な半生や、故郷への思いを持って走り続ける姿を追ったドキュメンタリー。11年にスーダンから独立した南スーダンに国内の五輪委員会がなかったため、ロンドン五輪では個人参加の選手としてマラソンに出場し、完走した。

 上映後、南スーダン陸上男子1500メートルのグエム・アブラハム選手(22)と高橋さんらが対談。アブラハム選手は「(映画には)戦争の負の部分があったが、同時にそれを乗り越えて諦めないグオル選手の克服する力を感じた。彼のように愛国心を持っていたい」と映画の感想を述べた。

 高橋さんは「南スーダンの選手たちに、五輪を全身で経験をしてほしい」とエールを送った。アブラハム選手は「南スーダンの人たちに誇りを持ってもらえるように頑張りたい」と東京五輪への意気込みを語った。

 同市は、内戦で疲弊し十分な練習環境が整っていない南スーダンのホストタウンとして、19年からアブラハム選手ら陸上選手4人とコーチ1人の長期事前合宿を受け入れている。

 同作品は6月5~25日、前橋シネマハウスで上映される。火曜休館。

 問い合わせは同館(027-212-9127)へ。(栗原綾菜)

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