前橋の男児2人死亡 母親「子育てに悩み」と児相や市に相談 当日は学校早退
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
 

 前橋市富士見町小暮の住宅で10日、小学生の兄弟2人が刺され殺害された事件で、兄弟と共にけがをして倒れていた母親(38)が、「子育てに悩んでいる」と市や群馬県の県中央児童相談所(児相)に相談していたことが11日、分かった。児相は事件2日前にも母親に電話したが、不審な点は感じられなかったという。母親は事件当日、小学校を訪れて兄弟を早退させており、県警は経緯を調べている。

 室内で見つかった血の付いた包丁は、この家で使われていたとみられる。捜査関係者によると、現場は外部から侵入された形跡がないことなどから、母親が無理心中を図った可能性もあるとみて、けがの回復を待って事情を聴く方針。

 児相によると、昨年10月ごろ、栃木県の児相から「支援対象の女性が前橋市に引っ越す」と連絡があり、母親と兄弟の対応を引き継いだ。母親は新型コロナウイルスを理由に家庭訪問に難色を示し、群馬県や市の職員らが訪問できたのは計3回だった。児相は電話で月2回ほど連絡し、相談に応じるなど支援していた。

 母親は市にも月1回ほど電話相談しており、市によると、「学校の勉強に付いていくのが難しい」などと悩んだ様子だったという。

 ただ、児相が今月8日に母親と電話した際は「(生活は)順調そうで、問題を抱えていそうな雰囲気は感じ取れなかった」とする。事件があった10日夕も、兄弟と話すため電話する予定で、母親も了承していた。

 児相は「子どもが亡くなってしまったことは大変遺憾で残念。児相が関わっており、反省すべき点もあったと思う。何らかの形で、教訓を生かさなくてはならない」とする。市は「(母子は)知り合いがいない中でも生活にうまく対応できているように感じていた。事件につながるような予兆もなく、職員もショックを受けている」とした。

 一方、兄弟が通う小学校は11日、校内放送で事件を伝え、児童のカウンセリングをした。校長は「突然のことで悲しみでいっぱい。ご冥福をお祈りしたい。心のケアに全力を挙げる」と話した。

 死亡したのは住宅に住む小学3年の男児(9)と、弟で同2年の男児(7)。帰宅した同居の30代男性が、2人と母親が倒れているのを発見した。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
関連記事