《新型コロナ》ワクチン接種で本業しわ寄せ懸念 センターに職員派遣の県立病院
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 新型コロナウイルス感染症のワクチン接種に関し、群馬県立病院の職員を県営の接種センターに派遣することで、病院の本来業務にしわ寄せが及ぶ恐れが指摘されている。ある医師は「手術が後回しになったり、職員が疲弊して医療ミスが増えたりする恐れがある」と懸念する。県職員や看護師らが加入する県職員労働組合にも「休暇が取得しにくく、負担が増えている」との相談が寄せられている。

 医師ら職員を派遣している県立病院は、心臓血管センター(前橋市)、がんセンター(太田市)、精神医療センター(伊勢崎市)、小児医療センター(渋川市)。

 新型コロナ患者に対応する専用病床を多く設置するがんセンターは、県営の東毛ワクチン接種センター(太田市)に職員を派遣。平日、土日とも午前、午後、夜の三つの時間帯にそれぞれ平均して医師1人、看護師2人が出向いている。医師の場合、できるだけ診療に影響が出ないよう調整し、1人の医師につき、2カ月に1回程度派遣されるという。

 ただ、接種で本来の仕事ができず、医師が病院に戻ってから残業するケースもある。ある医師は「新型コロナで怖いのは高齢者の感染。高齢者へのワクチン接種を早急に進めることにはみんな同意している。ただ、県病院局から十分な説明もなく、納得できない」と不満を募らせる。

 県職員労働組合は「現場の態勢が整っていないところに、ワクチン接種の準備が急ピッチで進められ、戸惑いもある」とする。「ワクチン接種で職員の負担が増え、病院の本来業務に影響が生じてはいけない」とし、県に適切な人員配置を要望している。こうした声に、県病院局は「負担が生じているのは理解している。県立以外の病院への協力要請も含め、なるべく負担を軽減するよう調整したい」としている。

◎群馬県内新たに3人が陽性

 新型コロナウイルス感染症で、県は29日、新たに20、30代の男性3人の陽性が判明したと発表した。前橋、高崎両市から新規陽性者の発表はなかった。県内での感染確認は、再陽性も含め累計8032人(うち152人死亡)となった。

 県警は同日、前橋東署に勤務する20代の男性巡査の陽性が判明したと公表。この巡査の同僚で自宅待機となった署員はおらず、業務に影響はないとしている。

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