予定地が洪水浸水想定区域 前橋市の新・道の駅「まえばし赤城」 ハザードマップ改訂で域内に 市は運用面での対応を協議
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道の駅「まえばし赤城」の完成イメージ(前橋市提供)

 群馬県前橋市が国道17号上武道路沿いで来年12月の開業を目指している道の駅「まえばし赤城」(同市関根町、田口町)について、予定地が洪水浸水想定区域になっていることが14日までに分かった。中小河川の洪水もハザードマップに反映させることが自治体に義務付けられることを踏まえ、6月に改訂した市のマップで区域に含まれた。施設はロードサイド型の利点を生かした広域防災拠点とする計画。地震などの際は機能を発揮できるが、大規模な水害時には活用が難しくなる恐れがある。

 既に土木工事に着手しており、今月中に建物の建築工事が始まるため、市は施設の運用面での対応を協議する。建設予定地は2014年度に現在の場所に選定。従来のマップは利根川などの主要な河川のみを想定していたが、2月に水防法などの改正案が閣議決定され、中小河川の洪水で浸水が想定されるエリアもマップに反映させることが義務付けられる。

 改訂されたマップには、予定地付近を流れる細ケ沢川と法華沢川による影響が盛り込まれ、洪水浸水想定区域が拡大した。予定地が浸水した場合に想定される水深は、5段階中の下から2番目の0.5~3.0メートル未満に分類された。

 市観光政策課の担当者は「設計書の変更は難しいため、運用面で対応できないか防災危機管理課と調整を始めた」としている。

 地形や自然災害に詳しい群馬大共同教育学部の青山雅史准教授によると、予定地周辺は扇状地となっていて、大雨の際には土石流などの土砂災害も懸念される地形だという。ハザードマップでは周辺の浸水は頻度が低い大規模災害を想定しているが、15年の鬼怒川氾濫などハザードマップ通りに浸水被害が発生した災害もあることから、楽観視はできないとする。

 青山准教授は「大きな災害がいつ発生するのか予測するのは難しい。予定地には背後の山からの土石流、周囲の川からの洪水といったリスクがあることを住民や利用者に周知し、安全な運用方法をきちんと定める必要がある」と訴える。

 予定地は上武道路と国道17号の結節点に位置し、停電時でも給油可能な災害対応型ガソリンスタンド、大型車両も含めた計567台分の駐車場を設ける計画。国の分も含め、防災倉庫2棟、災害時用のマンホールトイレ10基を整備する。支援物資の輸送、災害復旧に向けた職員の受け入れ拠点としての機能も想定している。市が負担する費用は、指定管理料も含めると15年間で約70億円に上る。

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