諦めず夢追って J2ザスパ・畑尾選手が法人設立 闘病続けプレーした経験、子どもたちへ発信
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闘病を始めた頃の畑尾選手(右)。諦めず、治療を続けてプロ選手の夢をかなえた(畑尾選手提供)
 

 闘病を続けながらプロ選手として活躍するサッカーJ2、ザスパクサツ群馬の畑尾大翔(ひろと)選手(30)が一般社団法人「Piis Fly(ピースフライ)」を立ち上げた。自らの闘病経験を伝えることで、障害や持病のある子どもたちに夢を持つきっかけにしてもらうのが目的。今春から本格的に活動を始め、学校や病院からの受講希望を受け付けている。

 畑尾選手が患うのは慢性肺血栓塞栓(そくせん)症。肺の血管が詰まって血液が流れにくくなってしまう病気で、急性の場合は「エコノミークラス症候群」として知られている。血の流れを良くするために、毎日薬の服用が欠かせない。

 プロ選手という幼い頃からの夢を手にするまでに、闘病が障壁となった。初めて体に異変を感じたのは早稲田大ア式蹴球部(サッカー部)に所属していた2012年2月。突然胸が痛み出し、立っていることができなくなった。しかし、キャプテンに就任した直後だったこともあり、我慢して試合に出続けた。

 「死んでしまってもおかしくない状況でしたよ」。その年の初夏、診察を受けた医師からのひと言で、胸の不調と向き合い始めた。検査入院を繰り返し、年末になって、ようやく病名が判明。治療を始めると、激しい接触のあるサッカーにはドクターストップがかかった。チームはその年、全日本大学選手権で優勝したが、自身は結局一度もピッチに立つことはできなかった。

 その後、現在も使っている薬と出合い、服用を続けることで念願のプロへの道が開けた。自らの闘病体験を発信する計画は、当初から温めていた。講演やサッカー教室などの機会を通じて、ハンディがあっても諦めないことの大切さや、スポーツの可能性を伝えていく考えだ。

 畑尾選手は「サッカーができているのは、さまざまな人のおかげ。自分の経験を次の世代に生かしてもらうことで、恩返ししたい」と力を込める。

 講演や訪問の依頼はホームページ(https://piis-fly.jp)から。(金子雄飛)

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