《届け!エール 東京パラ》成長実感、力発揮を 5人制サッカー・園部優月選手の恩師 荒舘真理さん(藤岡)
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園部選手が練習で使い込んだボールを手にする荒舘さん

 「自分らしさや持っている力を発揮できるといいな」。5人制サッカー(ブラインドサッカー)の園部優月選手(17)=筑波大付属視覚特別支援学校高等部3年、群馬県富岡市出身=の県立盲学校小学部時代の担任、荒舘真理教諭(56)=藤岡市=は園部選手が練習で使い、ぼろぼろになったサッカーボールを手に試合を楽しみにする。「負けず嫌いで、できないことを諦めなかった」という姿勢が晴れ舞台につながったと感じている。

 小学部の1、3、4、6年の4年間、担任を務めた。「小さいころから体を動かすことが大好き。休み時間のたびにプレールームのトランポリンで跳びはねたり、音の鳴るボールを転がして野球をしたり、とにかく元気だった」と懐かしむ。

 6年時には中学部のスポーツ部に加わりゴールボールやフロアバレーボールなどに取り組み、「何をやってもよく動き、上手だった」。

 運動以外にも積極的に参加した。蚕を育てて絹の校旗を作る体験では、蚕に触ったり、繭に耳を当てて音を聞いてみたりと、物おじせずに挑戦。自宅では包丁で食材を切り、フライパンで炒めて料理したという。

 五輪・パラリンピックの東京開催が決まった時は「出られるといいね」と皆で盛り上がったが、「その夢が実現した。すごい」と成長を感じている。

 寄宿舎指導員の須田良さん(33)=前橋市=は小学5、6年時の放課後、サッカーの練習に付き添った。「試合でも1対1の練習でも、とにかく負けず嫌い。こちらは見えていても、手加減せずに戦った」と振り返る。「暗くなって、そろそろ帰ろうと声を掛けても、『まだやりたい』とせがまれた」という。ボールの表面がけば立つほど使い込み、ゴールの網が破れるほどシュートを入れた。

 電話で「代表になりました」と連絡を受けた時は、「そのうれしさはもちろん、敬語が使えるようになったことに成長を感じて、ひと言ひと言に涙が出てくる思いだった」。試合に向けて「出場だけでなく、先輩のサポート、その場の雰囲気、皆から応援されることなど、一つ一つの経験を大事にしてほしい」とエールを送る。(斎藤洋一)

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