ツチノコ追って群馬まで 川崎の映画監督が県内で撮影 伝説たどって6年 来年の完成目指す
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ジャパンスネークセンターの高木さん(右)からヤマカガシの説明を受ける今井さん(左)

 未確認生物「ツチノコ」の存在をテーマにした映画を製作するため、ドキュメンタリー映画監督、今井友樹さん(41)=川崎市=が9日、群馬県太田市藪塚町のジャパンスネークセンターを訪れた。来訪は3回目で、この日は同センターの研究員にツチノコに関するインタビューをしたり、野生のヘビのヤマカガシを捕獲する映像を撮影したりした。映画は来年の完成を目指している。

 今井さんの地元の岐阜県では、ツチノコの言い伝えがある。幼少期には「見た人がいる」「見たらたたりが起こる」と聞かされていたという。「『あれはツチノコだったのかも』と思った体験はある」と話す。

 6年ほど前から伝説をたどるために取材を開始。全国各地で伝承や目撃情報を聞いて回った。その中で、「ツチノコと思われる個体を(同センターに)出したけれど、ヤマカガシの変異種だった」という情報を聞き、当時の話を聞くため6月に訪問した。これをきっかけに、ヤマカガシとツチノコの関係を調べるため、同センターでの取材が始まった。

 この日、今井さんは同センター研究員の高木優さん(25)から、実際に飼育しているヤマカガシやツチノコの模型を使って説明を受けた。インタビューでは、「ヤマカガシは首を平たく広げて威嚇する。ツチノコの特徴と一致する点はあるか」「ヤマカガシをツチノコと見間違える可能性はあるか」などと質問した。高木さんがヤマカガシの口を開け、毒を持つ奥の歯を見せると、今井さんは興味深く観察していた。

 その後、野生のヤマカガシの捕獲シーンを撮影するため、近隣の田んぼに移動して捜索した。約3時間後にヤマカガシを発見し、映画冒頭に使用する予定の威嚇の様子を撮影できたという。高木さんは「伝説の面白い部分だけでなく、専門的な話も繊細に追求していて尊敬した。映画の完成が楽しみ」と話した。

 今井さんは「近年、人は自然と接する機会が減り、『ツチノコに気を付けろ』と言われることもなくなった。ツチノコは自然環境や文化の変化などさまざまなことを教えてくれるはず。実際に存在するかどうかは肝心ではない」と語った。この日が同センターでの取材最終日となり、「皆さんが何でも快く答えてくれて、好奇心がさらにかき立てられた」と感謝していた。(時田菜月)

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