《ぐんまの聖地巡礼》漫画「お前はまだグンマを知らない」 郷土あるある 全国発信
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 「お前はまだグンマを知らない」(全11巻、新潮社)は群馬県在住の漫画家、井田ヒロトの作品。「おまグン」の愛称で親しまれ、2017年に間宮祥太朗主演でドラマ・映画化、翌18年はアニメにもなり大きな話題を集めた。

 主人公はチバ県からグンマ県に引っ越してきた高校生の神月紀(かみつきのり)。クラスメートの轟二矢(とどろきおとや)ら個性豊かな仲間たちと出会い、その強烈な郷土愛に翻弄(ほんろう)される。

 本県の著名な観光地が登場するだけでなく、「赤城おろしの吹きすさぶ中、自転車で通学する」「休日となる県民の日は、多くの県民がディズニーランドに行く」といった「あるある」も多く紹介。笑いを交えながらも、思わずうなずいてしまう内容が魅力だ。

 県内では同作を共通の話題として男女が知り合う婚活イベントが開かれ、群馬大と組んでオープンキャンパスをPRするウェブCMが配信された。同アニメと旅行会社がコラボして県内の舞台を巡る公式バスツアーも実施され、作品はアニメを観光資源とする「アニメツーリズム」にも貢献している。

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(1)高崎白衣大観音(高崎市石原町)

 作中で何度も登場する人気スポット。単行本2巻ではグンマ県を敵対視するトチギ人に連れ去られた神月を取り戻そうと、轟たちが観音像の胎内を進む。6巻では、イバラキ人が操る牛久大仏と観音像が壮絶な戦いを繰り広げる。

(2)群馬の森(高崎市綿貫町)

 単行本5巻で神月のクラスメート、大沢たちがピクニックを楽しむ。現在は憩いの公園として親しまれるが、かつてはここに岩鼻火薬製造所があったと解説している。敷地内にあるフランス人彫刻家のエミール・アントワーヌ・ブールデル作のブロンズ像「巨(おお)きな馬」(県立近代美術館所蔵)も登場する。

(3)赤城神社(前橋市富士見町)

 単行本10巻で、姿を消した轟の双子の兄、一矢を探そうと神月たちが願掛けに訪れるシーンが描かれる。女性の願いをかなえるという神社の祭神、赤城姫も紹介している。

(4)未来MiRAi(邑楽町中野)

 単行本10巻で邑楽町にやって来た神月は、シンボルタワー「未来MiRAi」の特徴的な造形に目を奪われ、高さ約36メートルの展望室に上る。現在はコロナ下のため休館中だが、天気の条件が整えば展望室から東京スカイツリーも見えるという。

(5)中之嶽神社(下仁田町上小坂)

 妙義山の登山口付近にある神社。単行本11巻で、ご神体である轟岩を目指して神月たちが訪れる。境内には、日本一のサイズとされる「だいこく様」の像が鎮座しており、背後に轟岩がそびえ立つ。

【取材後記】「まだ知らない」実感

 作中で昆虫食のメッカと紹介される“ナガノ県”出身の記者。本県に住んで9年になるが、作品には知らなかったディープなスポットも登場する。文字通り「お前はまだグンマを知らない」ことを実感させられた。(村上真代)

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