「高いポテンシャル」 県が「スノーピーク」と連携 赤城山の魅力を発信、観光客の回復図る
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群馬県が大手アウトドアブランド「スノーピーク」の子会社と連携して地域振興を図る赤城山

 赤城山にある県立赤城公園(前橋市)の活性化に向けて、群馬県は大手アウトドアブランド「スノーピーク」(新潟県三条市)の子会社と連携して新たな価値を創出し、広域的な地域振興を図る。雄大な赤城山の自然の魅力を生かし、観光客の回復につなげる。地元の声を踏まえて基本構想を本年度内に策定し、来年度以降に事業化を進める方針。新型コロナウイルスの影響で密集を避けられるキャンプなどのアウトドアレジャーの需要が高まっており、注目されそうだ。

 県が連携するのは、スノーピークの100%子会社「スノーピーク地方創生コンサルティング」(同市)。同社は2017年に設立され、全国各地で100以上の自治体と連携して、自然の魅力を掘り起こすコンサルティング業務や地域活性化事業を行っている。

 赤城山観光振興を巡り、県は8月30日に公募型プロポーザルの審査会を実施し、応募6社から同社を選んだ。同社は公募段階で、アウトドアの拠点となる施設の再配置、大沼でのサップやカヌーといった新たな水上レジャーの導入、キャンプ場リニューアルなどを提案していた。

 県は年度内に、同社と地元関係者らが意見を出し合う「あかぎ会議」(仮称)を設け、前橋市や地元住民の声を踏まえながら基本構想を固める方針だ。

 自然の中でゆったりと余暇を過ごしたいという志向が近年高まり、コロナ禍でさらに注目されるようになっている。県自然環境課は「赤城山の魅力を発信する好機。わくわくするような赤城山観光の戦略的な構想を、地元の意見も踏まえて練っていきたい」としている。

 同社の西野将専務(43)は上毛新聞の取材に「赤城山は大沼や山頂からの景色が魅力的で、ポテンシャル(潜在能力)が高い」と分析。「アウトドアの価値を導入し、観光地としての魅力をアップデートさせたい。地元の方々の声に耳を傾けながら、新しい赤城山のブランディングに携わっていけたら」と語る。

 赤城山観光を巡っては、1980年代に年間100万人を超えた入り込み客が近年は50万人台で推移。レジャーの多様化が一因だが、山麓を含めた魅力の掘り起こしや発信も課題となっていた。(稲村勇輝)

 【メモ】県立赤城公園は赤城山頂部に広がる約1290ヘクタール。公園内には大沼、小沼、覚満淵をはじめ、キャンプ場やビジターセンターなどがあるほか、地蔵岳、黒檜山に登山道や散策道が整備されている。

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