式典の政治色 焦点 群馬の森追悼碑訴訟 前橋地裁で14日に判決
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 群馬県立公園群馬の森(高崎市)にある朝鮮人労働者の追悼碑について、県が設置許可を更新しないのは違法だとして、市民団体が処分の取り消しを求めた民事訴訟の判決が14日、前橋地裁(塩田直也裁判長)で言い渡される。市民団体が碑の前で開いた式典が、県が処分の理由とした「政治的行事」に当たるかどうかが最大の焦点となる。

 原告は碑を管理する「『記憶 反省 そして友好』の追悼碑を守る会」。碑は宗教的・政治的な行事や管理をせず、県の許可を10年ごとに更新することを条件として、同会が2004年に設置した。県は、12年までの同会の式典で政治的な発言があり、碑の存在が街宣活動などの原因となったことで都市公園に設置を続けるのは不適当だとして、14年7月に許可を更新せず撤去を求めた。

 15年2月からの裁判では(1)「政治的行事」の定義とその有無(2)不許可とした処分は違法か(3)処分が表現の自由を侵害し違憲か―などが争われた。

 原告側は、式典は追悼が目的であり、来賓らの「日本政府は強制連行の真相究明に誠実に取り組んでいない」などの発言があったとしても、式典の一部を「政治的行事」とは評価できないなどと主張。都市公園での表現活動は最大限保障されるべきで、条件の違反がなかったのに不許可としたことは裁量権の乱用だと指摘した。

 一方で県側は、政治的な発言が繰り返された式典は一部が「政治的行事」であり、碑自体が政治的な主義主張を伝える施設に変化したと説明した。公共の場への碑の設置は一般的な表現方法ではなく、表現の自由を制約しないと指摘。設置前に許可の条件や碑文案は原告と2年余り話し合い決めたが、複数回の違反があり不許可としたと訴えた。

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