「群馬に恩返しを」元箱根ランナーの佐藤さんが消防士として再出発
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現役を引退し消防士になった佐藤さん。「応援に恩返ししたい」と話す=12日、県消防学校

 上武大在学中に東京箱根間往復大学駅伝(箱根駅伝)を4年連続で走り、実業団のGMOアスリーツなどに在籍した佐藤舜さん(25)=新潟市出身=が今春、前橋市消防局の消防士となった。昨年5月に現役を引退し、子どもの頃からの夢をかなえた。新たな人生のスタートラインに立ち、「群馬は第2の故郷。応援してくれた人に恩返しを」と誓う。

 佐藤さんは高校から陸上を本格的に始め、全国高校総体(インターハイ)に2年連続で出場した。スカウトされて進学した上武大でさらに頭角を現した。1年目の箱根は手ごわいランナーがそろう1区で7位に入り、4年時の東京マラソンは14位。2時間11分39秒は学生歴代8位(当時)の好タイムだった。

 卒業後、花田勝彦監督(現GMOアスリーツ監督)の勧めで実業団の日立物流に入り、五輪を目指したが、まもなく膝を痛め、思うように走れなくなった。

 翌年発足したGMOに移籍したものの、症状は改善せず、昨年4月の長野マラソンを引退レースに選んだ。

 小学生の時に目の前で祖母が倒れて亡くなったのをきっかけに、「人の命を救う仕事がしたい」と消防の仕事を目指していたという佐藤さん。学生時代を過ごし、妻の萌恵さん(30)の出身地でもある群馬県で消防士になることを決意した。「応援してくれた群馬の人たちに恩返ししたいという気持ちもあった」と振り返る。働きながらの試験勉強を認めてくれた会社の支援もあり、昨年9月に合格した。

 今月10日に県消防学校に入校した。周りと比べ筋力は足らず、ランナー時代から体重が10キロ増えて体も重いというが「諦めない気持ち、向上心なら負けない」ときっぱり。一日も早く一人前の消防士となれるよう、5カ月間の訓練に励んでいる。

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