《ニュース追跡》換金目的? 被害相次ぐ 公共施設の金属盗
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 小学校のプールなど群馬県内の市町村が管理する屋外公共施設から金属製品が盗まれる被害が相次いでいる。今年に入り、前橋市や板倉町などの小中学校でシャワーヘッドなどが盗まれる被害が判明したほか、館林市では球場のケーブルも被害に遭った。各校は被害防止に取り組むが、予算や人員も限られるため、「巡回して注意を払うことぐらいしかできない」と対策に頭を悩ませている。

■想定せず
 前橋市では4~5月にかけて山王、駒形、広瀬の各小学校のプールからシャワーヘッドや洗顔用水栓など計61個が盗まれた。被害総額は80万円に上った。このうち、改築工事中だった山王小では設置したばかりの水栓などが持ち去られた。館林市と板倉町の小中学校計7校でも同様の被害が発覚、さらに邑楽町の小学校でもシャワーヘッドが盗まれていたことが分かった。館林市の城沼野球場では4月、照明ケーブルが切断され、約360メートル分がなくなっていた。いずれも県警が窃盗事件として捜査中だ。

 被害に遭ったのは警備が厳しい屋内ではなく、外部からの侵入が比較的容易な屋外プールと球場だった。被害を防ぐには周囲に高い柵などを設けることも考えられるが、前橋市教委の担当者は「柵は児童の安全管理のために設置しており、盗難は想定していない。予算の関係もあり、対策は限られる」と打ち明ける。館林市教委も「子どものけがを考えると有刺鉄線などの対策は難しい」とした。

■1キロ400円程度
 金属製品はなぜ狙われるのか。捜査関係者は「産業廃棄物業者やリサイクル業者に買い取らせているのではないか」と指摘する。ただ、盗まれたシャワーヘッドや水栓の素材はステンレスや真ちゅうで、買い取り価格は1キロ400円程度。県内の買い取り業者は「ある程度の量がないと金にはならない。いたずらも疑われるのではないか」と推測する。

 県警によると、今年、学校などの公共施設から金属製品が盗まれた被害は12件。しかし、盗まれたと思わずに修繕してしまうケースもあるため、被害が把握しづらい面もあるという。県警生活安全企画課は「被害が発覚した場合は警察に届け出てほしい。今後もパトロールを継続する」とした。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
関連記事