大空遊泳 一瞬で暗転 みなかみでパラグライダー墜落 2人死亡
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事故現場付近を調べる捜査員=30日午後2時35分ごろ、みなかみ町師
 

 30日午前11時半ごろ、群馬県みなかみ町もろの「グランボレパラグライダースクール」敷地内で、前橋市古市町、派遣社員、東軒とうけん太一さん(34)と東京都葛飾区西新小岩、団体職員、梅津友良さん(36)が乗ったパラグライダーが墜落した。2人は沼田市内の病院に搬送されたが、全身を強く打っており、いずれも死亡が確認された。

◎事故当時 快晴で風弱く

 沼田署などによると、2人はタンデム式(2人乗り)のパラグライダーで飛び立ってから5分ほどで約30メートルの高さから墜落。東軒さんはスクールの従業員で約20年のパラグライダー歴があったという。梅津さんはパラグライダーの経験がなく、職場の旅行でスクールに来ていた。同署は東軒さんが操縦していたとみて詳しい状況を調べている。

 前橋地方気象台によると、午前11時から正午にかけてのみなかみ町は快晴で風は弱かったという。

 事故前に飛行していたという男性は「『キャー』という声を聞いて見たら、見たことのない形で落下していた。(事故が起きるとは)ショックだ」と話した。

 パラグライダーの墜落による死亡事案は、1998年に月夜野町(現みなかみ町)、99年に片品村、2005年にみなかみ町で発生した。

◎突然のこと「まさか」

 大空を自由に飛び回る空中遊泳が一瞬のうちに暗転した―。みなかみ町で30日、パラグライダーをしていた東軒太一さんら2人が墜落し、亡くなった事故。東軒さんらを知る関係者や地域住民は突然の悲報に言葉を失った。

 関係者によると、亡くなった東軒さんは航空自衛隊に勤務した後、パラグライダーの魅力にひかれて、10年ほど前から県内で技術の習得に励んできたという。真面目な性格で、知識などを覚えるのも早く、質の高いインストラクターだった。東軒さんをよく知るみなかみ町の男性(47)は「突然のことで驚いた。不運が重なったのだろうか。非常にもったいない」と早すぎる死を惜しんだ。

 東軒さんとともに亡くなったのは、職場の旅行で訪れていた東京都葛飾区西新小岩、団体職員、梅津友良さん(36)。知らせを受けて駆け付けた梅津さんの父親は「とても残念だが、家族らに恵まれた幸せな人生だったと思う」と声を絞り出した。

 週末などに大空を舞うパラグライダーを近くで見ていた近隣住民も事態に言葉を失った。50代の女性は「突然のことでまさかと思った。天気が崩れそうな時は飛んでいなかったので、安全管理は徹底していたと思う」と話した。男性(71)は「10年以上ここに住んでいるが、死亡事故の話は聞いたことがない」と驚いた様子だった。

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