館林の暑さ日本一 陥落? 全国トップの日 旧→7回 新→ゼロ
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館林高の校庭の一角に設置された新観測所=館林市富士原町
館林消防署の敷地内にあった旧観測所=館林市美園町
 

 全国で記録的な猛暑となっている今夏、暑いまちで知られる群馬県館林市の存在感が薄れている。周辺の環境から「高温になりやすい」と指摘されていた館林の地域気象観測システム(アメダス)が6月に移設されて以降、1度も全国最高気温を記録していないためだ。新旧観測所の最高気温は、気象庁が公表を始めた7月2日からの1カ月平均で、新観測所が0.5度低い結果となった。

◎「グルメ総選挙」は思わぬ盛り上がりも

 7月2日から1日までの1カ月で、旧観測所(同市美園町)では事実上の「全国最高気温」を記録した日が7日あったが、新観測所(同市富士原町)はゼロ。市によると、4~10月に全国一の暑さとなったのは2017年は12日、16年は7日、15年は20日あった。

 1カ月の最高気温の平均は、旧観測所が約35.0度で、新観測所は約34.5度だった。同期間でみると、暑いことで知られる岐阜県多治見市が約35.4度、7月23日に観測史上最高気温の41.1度を記録した埼玉県熊谷市は約34.6度。県内では伊勢崎市が約34.5度だった。気象庁観測部は館林の結果について、「新旧の0.5度の差は驚く数字ではない。新観測所のデータでも、今まで通り暑いことに変わりはない」と分析した。

 観測所の移設で「日本一」から遠ざかっているものの、意外な余波が生まれた。市内で開催中の「館林の暑さを街の熱さに変える」とスローガンを掲げたグルメ総選挙が、予想以上の盛り上がりをみせている。

 主催する館林商工会議所が、投票数の減少を懸念してエントリー店舗に聞き取りをしたところ、売り上げは上々。担当者は「移設が話題になってメディアへの露出が増え、逆に関心が高まった。6回目の開催で客足が落ち着いてきたところだったので、いい刺激になった」と喜ぶ。

 日本一でなくても、暑さを「災害」と捉え市民を守る取り組みは手を緩めない。市は08年から毎年暑さ対策本部を設置し、1人暮らしの高齢者宅への声掛けやミスト発生装置の貸し出しなどを展開。事務局の地球環境課は「熱中症の搬送者ゼロを目指すのは変わらない」と力を込める。

 緑の力で暑いまちを涼しくしようと、IoT技術を活用した緑化事業を進める「ジャングルデリバリー」(同市本町)を立ち上げた三田英彦社長は、「木や田んぼのある場所は暑さが和らぐ。市民が涼を感じられるよう、まちを魅力ある緑でいっぱいにしたい」と話した。

◎あずま夏まつり2時間遅れ開催へ…猛暑対策で伊勢崎市

 猛暑に対応するため、伊勢崎市は1日、市あずま総合運動公園で4日に開催される第33回あずま夏まつりの開始時間を午後3時から同5時に変更したと発表した。園児のダンスや子どもみこしなど、5時前に予定していた一部のイベントは中止する。

 境ふるさとまつり(4、5日)、いせさきまつり(11、12日)、赤堀夏まつり(16日)は午後5時前のイベントについて、気象庁の高温注意情報や環境省が示す暑さ指数(WBGT)に基づいて前日までに実施を判断する。当日もWBGT指数計を会場に5台設置し、「危険」となる指数31度に達した場合は中断したり、場所を屋内に変更したりする。

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