県戦没者追悼式 「悲惨さ次世代に」
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県主催の戦没者追悼式
全国戦没者追悼式に参加した本県参列者

 終戦から73年となった15日、群馬県主催の戦没者追悼式が前橋市のALSOKぐんまアリーナで開かれ、遺族ら1700人が参列した。戦闘や空襲などで亡くなった群馬県関係の戦没者約5万人の冥福を祈り、恒久平和を願った=写真

 大沢正明知事は式辞で「戦争の悲惨さ、平和の尊さ、わが国を守るために尊い命をささげた方々に感謝する気持ちを次の世代に継承することは、私たちの責務」と強調した。

 会場に設置された大型モニターに、政府主催の全国戦没者追悼式(東京・日本武道館)のテレビ中継が映し出される中、参列者は正午に黙とう。県内の首長や各団体の代表らが、次々と献花した。

 若者代表として、岩渕圭佑さん(前橋育英高2年)と阿部夏佳さん(高崎健康福祉大高崎高3年)が「戦没者の方々に哀悼の誠をささげるとともに、真の平和を実現できるよう努力し続ける」と誓った。

◎「平和いつまでも」 群馬から97人

  15日に東京・日本武道館で開かれた政府主催の全国戦没者追悼式には、本県の遺族97人が参列した。平成最後の「終戦記念日」に不戦の誓いを次代につなぐ決意を新たにし、戦没者に哀悼の意をささげた。

 県内参列者を代表して吉岡町漆原の長松寺住職、長宗順さん(78)が献花した。長さんの父親、宥教さん=当時(38)=は1946年7月に戦地からの引き揚げの際、現在の北朝鮮にあった収容所で戦病死した。殺生を戒める僧侶だった父親が鉄砲を持たざるを得なかった時代を振り返り、「二度と戦争をしないという思いと、戦没者の献身への感謝を込めて献花した」と話した。

 参加者のうち県内最高齢の温井恒生さん(85)=高崎市新町=の兄、元雄さんと幸夫さんは中国と沖縄でそれぞれ戦死。両親は悲嘆にくれ、父親は戦後間もなく病気で亡くなった。天皇陛下と同じ年生まれの温井さんは「熱心に慰霊に取り組まれた陛下の退位には寂しさも感じるが、世代が変わっても、これまで通りみ霊に祈りをささげてほしい」とした。

 父親の三木茂夫さん=当時(28)=が広東省で戦病死した高橋すみ子さん(77)=高崎市新町=は、父親ら戦没者の犠牲の下に今の平和があることを知ってもらいたいと、娘の綿貫郁子さん(48)、孫の由衣さん(11)、冬馬君(9)と参列した。高橋さんは「孫もいて幸せなことを天にいる父親に報告した」とし、由衣さんと冬馬君は「いつまでも平和な日本であるように祈った」と祖母の思いを継いだ。

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