「慰霊」と「顕彰」戦没者に焦点 太田の今井さん出版
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戦没者慰霊についての研究をまとめた今井さん

 神奈川大非常勤講師の今井昭彦さん(62)=群馬県太田市牛沢町=は、明治維新以降の国家間戦争の戦没者に焦点を当てた本「対外戦争戦没者の慰霊」(御茶の水書房刊)を発刊した。30年以上、全国各地を回って忠魂碑と忠霊塔に刻まれた文字を解読。戦没者を弔う「慰霊」と、栄誉としてたたえようとした国家の「顕彰」のありように迫った。

 日本人の宗教観として、戦没者は家族による慰霊や供養で「ホトケ」とされるのが一般的だったが、明治維新以降、国家により「カミ」として祭られるようになったと持論を展開。地域社会レベルでの仏教式供養と、国家レベルでの神道式の祭祀さいしが重層的に存在することを疑問視する。「戦没者の美化は戦争を肯定する考えにつながりかねない。多くの人を犠牲にする戦争が繰り返されてはならない」と訴える。

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