夏休み明けの子 守れ 1人で悩まずSOS LINE、電話で受け付け
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 群馬県内の多くの学校でもうすぐ夏休みが終わる。夏休み明けの前後は、子どもが自殺したり、犯罪に巻き込まれたりしやすい傾向がある。トラブルから子どもを守ろうと、県教委が無料通信アプリ「LINE(ライン)」を使った相談の受け付けを始めるなど、関係機関は取り組みに力を入れている。専門家は子どもたちに「悩みをため込まずSOSを出して」と呼び掛ける。

◎自殺や家出防止へ

 国の自殺総合対策推進センター(東京)の分析によると、中高生の自殺者は日付別で9月1日が最も多く、小中高の全体では8月下旬がピーク。2014年9月初めには、都内の女子児童2人がマンションから飛び降りた。自殺を図ったとみられ、遺書のようなメモに学校外での悩みが書かれていたという。

 県教委は今月20日、高校生向けにLINEでの相談を試行で受け付け始めた。9月23日までの午後6~10時だが、25日~9月3日に限り深夜0時まで延長する。高校教育課は「高校の始業式前後は特に不安定になる生徒が多い」と分析。専門知識を持つ相談員が悩みに対応し、緊急性が高い相談の場合は県警と連携する態勢を取る。

 昨年秋に神奈川県座間市のアパートで男女9人の切断遺体が見つかった事件では、邑楽町の女子高校生=当時(15)=も被害者となった。生徒は始業式があった8月28日朝に自宅を出た。容疑者の男とは会員制交流サイト(SNS)を通じて知り合ったとされる。

 子どもをこうした危険に近づけないため、県警も啓発に力を入れる。サイバー犯罪対策課が児童生徒らを対象にする情報モラル講習会は、今年は夏休み前までに720回開催。昨年1年間の761回を上回るペースだ。今月20日には高崎署が、県警が不審者情報などを配信するメールやツイッターを通じ、家出をしないよう呼び掛けた。

 悩みを抱える人を支援し、自殺予防などを進めるNPO法人日本ゲートキーパー協会の大小原利信理事長(61)=富岡市=は、子どもたちに「1人でため込まないでSOSを発信しよう」とアドバイスする。周囲に対しては「不安定になった子の味方になりきることが重要」と力を込める。悩みを打ち明けるのを恥ずかしがることもあるため、「様子が気になる時は、気持ちに寄り添い、声を掛けてほしい」としている。

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