秋冬の誘客加速 紅葉リフト 初運行 草津温泉スキー場
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魅力創出に向け、整備が進む草津温泉スキー場の天狗山ゲレンデ

◎林間コースや 大型遊具整備

 1月の草津白根山の本白根山噴火によって営業範囲を縮小した草津温泉スキー場について、群馬県草津町と運営する草津観光公社が秋冬シーズンの新たな誘客策に乗り出した。冬季限定だった天狗山リフトを22日から稼働させ、紅葉を眺めながらハイキングを楽しんでもらう。12月中旬からのスキーシーズンに向けては新コースの整備やゲレンデ内への大型遊具設置の準備を進める。家族向けの新たな魅力を加え、利用客の増加につなげる。

 同スキー場は噴火の影響を受け、本白根ゲレンデを閉鎖し、白根火山ロープウエーを廃止。今シーズンに向けて再整備を検討してきた。

 新たにハイカーを呼び込もうと、これまで冬季のみの運行だった天狗山リフトを稼働させ、頂上には展望喫茶をオープン。秋のリフト運行は初めてで、ハイキングと紅葉の観賞を楽しんでもらう。

 新たなスキーコースは、冬季閉鎖となる志賀草津道路(国道292号)一部区間の2キロを活用する。青葉山ゲレンデをスタートして道路を通り、御成山ゲレンデへと向かう経路。林間コースとして開放し、家族連れの呼び込みを図る。

 誘客の目玉となりそうなのが、町が新設する大型遊具「ジップライン」だ。ワイヤケーブルに装着した専用のシートに座り、高所から滑り降りるアクティビティで、国内では野沢温泉スキー場(長野県)などにあるという。町によると、天狗山ゲレンデの頂上から麓のリフト乗り場付近まで約500メートルのワイヤを設置する予定。来年5月の大型連休までの運用開始を目指す。

 草津観光公社は、噴火に加え、湯釜のある白根山の噴火警戒レベル引き上げにより、1億円以上の売り上げのあった草津白根レストハウスの営業も見合わせている。長井英二社長は「これまで本白根山や湯釜に依存しすぎていた」と説明。「今後はファミリー層を対象とする天狗山エリアを白根山麓の観光の柱に据え、誘客に力を入れることが業績回復の近道」とし、家族向けのスキー場づくりを進める考えを示した。

新判定基準を運用 気象庁、レベル引き下げで 草津白根山
 噴火警戒レベルが2(火口周辺規制)の状態が続いている草津白根山の白根山について、気象庁は12日までに、レベル1(活火山であることに留意)へと引き下げる際の新たな判定基準の運用を始めた。

 新基準は、(1)火山性地震の回数が10回未満(2)火山性微動の観測がない(3)地殻変動が停滞し、地下の温度上昇がみられない―などと定義し、(1)~(3)の状態が2週間以上続けばレベルを引き下げるとしている。ただし、引き下げ後に火山性微動の発生や24時間以内に火山性地震が10回を超えた場合は、直ちにレベル2に戻す。

 これまでの引き下げ基準は「噴火の発生がなく、地震活動も静穏で山体膨張の傾向がなくなった場合」などとしていた。同庁は「(新基準は)地元自治体の火山防災に役立ててもらえるよう、これまでの基準にあるレベル1の状態を数値化し、分かりやすくした」としている。

 4月に警戒レベルが2に引き上げられたことにより、志賀草津道路(国道292号)の一部区間が閉鎖された。観光客の減少などの影響が出ている草津町の黒岩信忠町長は、新基準について「町として歓迎する。運用の迅速化で安全対策も取りやすくなり、国道の再開通の可能性も高まる大きな一歩だ」と話している。

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