電気機関車「EF16」 ふるさと納税活用で修復へ みなかみ
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劣化が進むEF16の車両。修復に向けたプロジェクトが動きだす
「鉄道むすめ」がデザインされた県内私鉄3社の記念乗車券セット

 鉄道資産を使い地域振興を目指す群馬県の「SLみなかみプロジェクト」(林泉会長)が、同町湯原に展示されている電気機関車「EF16」の修復に向け、ふるさと納税を活用したクラウドファンディングで全国から資金を募る。上越線などで活躍したEF16は国内で唯一の現存車両だが、屋外展示で劣化が目立つ。往年の雄姿を取り戻し、2020年春の大型観光企画「群馬デスティネーションキャンペーン(DC)」や来年のプレDCでの披露を目指す。

◎費用300万円 12月以降を想定

 修復するのは道の駅みなかみ水紀行館に展示されている「EF16-28号機」。上越線で1980年代まで活躍していた車両で、新潟県との県境に位置し、急勾配が続く清水トンネル(同町)で、列車をけん引するなど機関車の走行を補助していた。

 展示しているEF16は国内に現存する唯一の車両とされる。鉄道ファンの間での評価は高いが、長期間にわたって屋外に設置されてきたため、降雪や風雨の影響で窓ガラスが割れたり、さびや塗装の剥離といった損傷が目立ってきている。修繕した上できれいな姿に再塗装し、長期保管を目指す。

 修復費用は300万円を見込む。インターネットのふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」のクラウドファンディングを活用して全国から資金を募る。協力への返礼品として鉄道にちなんだグッズを用意するほか、修復完了式典への招待を予定している。

 募集開始の具体的な日程は検討中だが、12月以降を想定する。来年3月から修復作業に入り、プレDCの期間中に披露できるようにしたい考えだ。

 SLみなかみプロジェクトは町民有志をはじめ、JR東日本高崎支社員ら鉄道関係者で構成している。昨年はJR水上駅の転車台広場に展示されているSL「D51-745号機」の復活に挑戦。同様の手段を使い、約2カ月で全国から328万6000円を集め、再塗装を実現した。林会長は「町とのゆかりが深い歴史的な車両。きれいな姿を取り戻し、鉄道ファンの注目を集めたい」と話している。

 町も「プロジェクトの成功によって町に活気を呼び込みたい」と期待を寄せている。

 《EF16》 モーターを発電機として利用し、減速時に運動エネルギーを電気エネルギーに変換する「回生ブレーキ装置」を旧国鉄車両で初めて実用化した機関車。みなかみ町に保存されている28号機は上越線の水上―石打間を走っていた車両で、総走行距離は242万8362キロに達している。

◎県内私鉄3社は「鉄道むすめ」を切符に 30日に販売

 わたらせ渓谷鉄道、上毛電鉄、上信電鉄の群馬県内私鉄3社は、各社の制服を着た女性キャラクター「鉄道むすめ」をデザインした記念乗車券セットをそれぞれ作製した。30日にわたらせ渓谷鉄道大間々駅の北側駐車場(みどり市)で開く「頑張るぐんまの中小私鉄フェア」で限定各1000組を販売する。

 乗車券セットは、乗車券と入場券からなる各社共通の6枚と、各社のキャラクターが印刷されたそれぞれの路線の往復乗車券1枚がつづられている。往復乗車券は厚紙で作られる「硬券」のうち、C型と呼ばれる珍しい形状を採用した。

 鉄道むすめは、玩具製造のトミーテック(栃木県)が企画。わたらせ渓谷鉄道は「足尾さきえ」、上毛電鉄は「北原ゆうき」、上信電鉄は「富岡しるく」のキャラクター名で、各社の広報活動に活用されている。

 各1700円。当日は午前10時から各社ブースで一斉に販売を開始する。先着順。

 問い合わせは、わたらせ渓谷鉄道(電話0277-73-2110)へ。

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