果樹園で盗難が続出 ナシ、モモ、ブドウ…一晩500キロ被害も
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被害に遭ったナシ農園で肩を落とす女性

 群馬県内各地の果樹園で収穫直前の果実が盗まれる被害が相次いでいる。狙われるのはナシやモモ、ブドウなどで、一晩で500キロもの大量の被害に遭ったり、果樹園に設置した網を破られたりと悪質な手口が目立つ。転売目的の窃盗の可能性もあることから、農家は協力して見回ったり、ライトや網を設置したりして自衛策を強化している。

◎パトロールやライト 農家が自衛

 「これで3回目。またナシが盗まれてしまうと思うと今でも不安」。前橋市でナシ園を営む女性(83)は8月下旬、農園から収穫間際のナシが大量になくなっているのを発見した。前日にはナシが実っている様子を確認していた。少なくとも500キロ、販売額では約30万円分が消えていたという。

 女性は「注文を受けていた量を提供できなかったり、お客さんへの受け渡しが遅れたりと大きな打撃」と肩を落とす。近くの別のナシ園でも農園を囲むように設置していた網が壊されていた。痕跡から何者かが意図的に切った可能性が高いとみられる。

 収穫間際の果実が盗まれる被害は他の地域でも多発している。各地のJAによると、高崎市では7~8月に収穫を控えたモモがなくなっていたほか、吉岡町小倉地区でもブドウが被害に遭ったという。同地区を管轄するJA北群渋川野菜センターの担当者は「被害の規模は大小あるが、毎年起きている。小さな被害はすぐに気づくのは難しく、諦めてしまっている農家もいる」と打ち明ける。

 被害を減らそうと、農家は対策に取り組んでいる。吉岡町小倉ぶどう生産組合では毎年、ブドウ園が開園期間に、組合員が交代で軽トラックなどで農園を見回っている。榛東村ぶどう生産組合連合会も見回りをしているといい、会長の井上力四郎さん(68)は「10年以上続けている。盗難の抑止力にもなるようしっかり見回りたい」と話している。

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