自販機の博物館 27日閉館 前橋のサンデンフォレスト内
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新旧さまざまな自販機が並ぶミュージアム

 新旧さまざまな自動販売機を展示する「わくわく自販機ミュージアム」(群馬県前橋市粕川町中之沢)が、27日に閉館する。自販機の社会的な役割を発信しようと日本自動販売システム機械工業会(JVMA、東京都)が2012年に開設したが「目的を果たした」のが理由。JVMAは「全国的にも珍しいミュージアム。貴重な展示品も多いので、残り少ないがぜひ足を運んで」と呼び掛けている。

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 ミュージアムはサンデンホールディングス(HD、伊勢崎市)の工場サンデンフォレストの一角を借りて運営。11年の東日本大震災をきっかけに「自販機は電気の無駄遣い」という声が上がったのに対し、自販機の社会的な役割などを伝えるのが狙いだった。

 紀元前2世紀ごろに発明され、世界最初の自販機とされるエジプトの聖水販売機の復元品や、1961年に登場した「噴水型ジュース自販機」、ガムやそば・うどんの販売機、液晶画面を搭載した最新機器など計15台を展示。新旧の自販機を比べながら、省エネ技術の進歩や災害時の飲料提供といった社会貢献の側面を学ぶことができる。サンデンフォレストの見学者を中心に、年間5千~6千人が訪れていた。

 閉館には飲料自販機の需要減も影響した。コンビニエンスストアの増加などにより、2017年の国内の飲料自販機普及台数は、ピークだった05年から1割少ない244万台。会の加盟社も現金自動預払機(ATM)や券売機などのメーカーが大半となり、62社のうち飲料自販機を製造するのはわずか3社。飲料自販機の展示をメインとするミュージアムを運営する意義が薄まってきたという。

 夫婦で訪れた伊勢崎市の渡辺貢作さん(48)は「初めて来たが、新しい発見や驚きがあった。閉館は残念」と話した。

 入館は無料だが、JVMAのホームページで事前予約が必要。午前9時半~午後4時。日曜と月曜休館。

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