被告に無期懲役を求刑 館林死体遺棄で前橋地検
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 群馬県館林市日向町の多々良川で2015年4月、栃木県足利市の化粧品販売業の萩原孝さん=当時(84)=の遺体が見つかった事件で、強盗殺人と死体遺棄の罪に問われた同市県町、派遣社員、落合和子被告(43)の裁判員裁判の論告求刑公判が14日、前橋地裁(鈴木秀行裁判長)で開かれた。検察側は萩原さんを殺害する動機があるのは被告だけだったと断定。「弁解は信用できず、財産目的で命を奪い、物のように捨てた悪質な犯行」などとして、無期懲役を求刑した。

 検察側は論告で、落合被告が事件後に返済した借金の元手を自ら用意することは不可能だったと指摘。事件当日、被告と一緒に行動していた知人女性は経済的に困窮していなかったなどとして「落合被告が何らかの影響力を利用し、女性に萩原さんを殺害させたとしか考えられない」とした。萩原さんの遺体を遺棄した後、女性の車から私物を持ち去るなど「女性の単独犯行に見せかけようとした」と強調。公判などでの供述の変遷は「信用できず、証拠に合わせて話を変えているだけだ」と断罪した。

 弁護側は落合被告の自宅には多額の現金があり、返済にも追い詰められていないなどと説明。「被害者を殺して現金などを奪う動機はない」などとして強盗殺人への関与を否定した。死体遺棄は知人女性を手伝った「幇助(ほうじょ)犯」にとどまるとし、執行猶予付きの判決を求めた。

 最終意見陳述で、落合被告は「心に誓って本当に強盗殺人はやっていません。信じてもらいたい」と訴えた。事件を防げなかったことを廷内の遺族に謝罪した。

 被害者参加制度で萩原さんの長男も意見陳述し、「明るく社交性のある母がなぜ死ななければなかったのか。被告を許せず、最も重い刑を与えることを希望します」と述べた。

 知人女性は事件後、千葉県の利根川で遺体で見つかった。論告などによると、15年3月25日、単独か別の人物との共謀で萩原さんの首を絞めるなどして殺害し、現金約50万円を奪って遺体を多々良川に遺棄したとされる。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
関連記事