宿敵米国倒し「金」を ソフト日本代表 宇津木麗華監督に聞く
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インタビューに答えるソフトボール日本代表の宇津木監督

 2020年東京五輪まで1年を切り、日の丸を背負う指揮官たちも臨戦態勢に入った。最有力競技の一つ、ソフトボール日本代表の宇津木麗華監督(56)は、3大会ぶりに復帰する東京五輪での金メダルを最大の目標に掲げる。宿敵米国との競り合い、母国開催の重圧と道のりは平たんではないが、一世一代の大勝負に燃えている。

 ―東京五輪まで1年を切った。
 「昨年の世界選手権決勝で敗れた米国がライバルになる。まだまだ米国のように投手陣が豊富ではない。日本のやり方でどのように米国に勝つか。それだけを考えている。東京五輪で優勝するというのは、人生で一度しかできないことだから」

 ―全競技の先陣を切り、来年7月22日に福島で競技が始まる。
 「開会式の2日前だと、違う緊張感もあると思う。日本の第一歩だから、勝たないといけないという重圧もある」

 ―08年北京五輪での金メダルは語り草。
 「エースの上野由岐子(ビックカメラ高崎・群馬)が金メダルを取って、私もすごくうれしかったし、自分自身の中で全日本というのはあれで終わっていた。その後、上野も迷いながら歩んできた。ただ、やる以上は優勝しないと駄目。北京五輪を経験した上野や山田恵里(日立)は若い選手たちに『金メダルを取ったら人生が変わる』とよく話をしている」

 ―打球を受けて顎を骨折した上野の状態は。
 「軽く投げても球速が(世界トップレベルの)110キロを超える。何万人の中の選ばれた一人ですから、普通ではない。投球は大丈夫だと思うが、対打者の恐怖感がどうなのか。彼女を尊重しながらやっていく」

 ―上野に続く投手の育成が喫緊の課題だ。
 「藤田倭(太陽誘電)は上野とともに計算できるようになってきた。28歳の今は選手として最高点に来ている。ソフトボールを分かってきた。19歳の勝股美咲(ビック)も上野にさまざまなことを教わっている」

 ―野球・ソフトボールは、24年のパリ五輪で実施競技から外れた。
 「東京を最後に一気に注目度が落ちてしまえば、なかなか復活できない。28年ロサンゼルス五輪で実施の可能性もあるが、五輪の力を借りながら、21年以降のことも考えていくべきだと思う」

【略歴】うつぎ・れいか
 1988年に来日し、95年に日本国籍を取得。ルネサス高崎(現ビックカメラ高崎)に在籍し、日本代表の中軸打者として2000年シドニー五輪で銀メダル、04年アテネ五輪で銅メダルを獲得した。11年に日本代表監督に就任し、12年世界選手権で42年ぶりの優勝をもたらした。14年世界選手権で2連覇。15年に一度は代表監督を退いたが、16年に復帰した。中国・北京出身。56歳。

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