フッカー堀江翔太 最後まで勇姿 3度目のラグビーW杯 初の8強
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日本-南アフリカ 前半、スクラムから相手の反則を誘い、雄たけびを上げる堀江(中央)=味の素スタジアム

 「諦めない気持ちを全員持ち続けた。用意したものは全部出した」。準決勝への道は途絶えたが、33歳のフッカー堀江翔太(パナソニックワイルドナイツ)は胸を張った。自身3度目のワールドカップ(W杯)。初めてたどり着いた準々決勝の舞台も変わらずに球のある場所を求め、世界屈指の重さを誇る南アフリカFWにも果敢にぶつかった。後半に点を離されても、仲間を鼓舞し続けた。

 4万8000人以上の大観衆が見守る試合後のグラウンド。「若い世代が僕たちの背中を見て(さらに)上に上がってくれる」。そう言い残した。

 9回のW杯の歴史の中で、過去に日本が経験したことのない決勝トーナメントの一戦。それでも1次リーグの試合と「やることは変わらない」。ベテランは冷静にそう語っていた。一戦必勝を心掛け、これまで通りの準備を整えた。

 その成果だろう。高さではかなわないラインアウトも「頭を使って取るところを選ぶ」と言った通りのプレーで、苦戦しつつマイボールを死守する場面もあった。

 トップアスリートとしては決して若くはない。しかも、スクラムで高い負荷のかかるFW第1列。それでも1次リーグ4試合で与えたタックルは、チーム2位の54回を数えた。最多のフランカー、ラブスカフニ(クボタ)との差もわずか2回だった。

 1次リーグ最後のスコットランド戦も献身的にチームを支えた。後半。堀江やフランカーのリーチ主将(東芝)らが、突破されても懸命に戻ってタックルを繰り返す粘りのディフェンス。7点のリードを守り切った。

 体のケアには誰よりも気を使ってきた。スコットランド戦後は「すごく体がつらくて、痛くて」。低温の冷気を当てることで炎症を抑える効果があるという「カプセル」も使い、回復を図った。

 「勇気なくして栄光なし」。そう言い続けてきた。4強はかなわなかったが、日本の大躍進を支えた。南ア戦で示した勇姿は、十分に栄光に値する。(小山大輔)

◎WTB福岡堅樹はウイング対決制す
 WTB福岡堅樹(パナソニックワイルドナイツ)がウイング対決を制した。前半14分ごろ、大外で右から球を受け、南アフリカのWTBチェスリン・コルビと一対一で対峙し、華麗なステップで抜いた。トライには結び付かなかったものの、自慢の足で好機を演出した。

 コルビは170センチと小柄だが、2016年リオデジャネイロ五輪で銅メダル獲得に貢献。今大会最高のトライゲッターとも目される世界的な快足ウイングだ。

 そのコルビとの勝負に勝った福岡。東京五輪の7人制ラグビーを最後の大舞台と決めるいだてんにとって、大きな自信になる。

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