上武大 無念の13位 箱根駅伝予選会 本戦出場11年連続で止まる
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力走する上武大の西村(166)、村上(168)、内藤(165)=東京・陸上自衛隊立川駐屯地
レース終盤、懸命の走りを見せる上武大の佐々木主将=東京・国営昭和記念公園
初出場ながら個人65位と健闘した育英大の外山(523)

 【東京=越谷奈都美、和泉皓也】第96回東京箱根間往復大学駅伝(箱根駅伝、来年1月2、3日)の出場権10枠を懸けた予選会が26日、東京都の陸上自衛隊立川駐屯地から国営昭和記念公園までのハーフマラソン(21.0975キロ)で行われ、群馬県の上武大が11時間0分16秒の13位で、11年続いた本大会出場は途切れた。

 群馬県勢は上武大のほか、初出場の育英大が11時間49分54秒で30位、高崎経大は途中棄権者が出て記録なし。

【上武大個人成績】
(1) 岩崎大洋 1時間3分52秒(全体12位)
(2) 坂本貫登 1時間4分0秒(全体18位)
(3) 武田貫誠 1時間5分40秒(全体99位)
(4) 野上 蓮 1時間5分41秒(全体100位)
(5) 村上航大 1時間6分22秒(全体148位)
(6) 佐々木守 1時間6分28秒(全体156位)
(7) 斎藤 優 1時間6分49秒(全体179位)
(8) 橋立 旋 1時間6分54秒(全体189位)
(9) 松倉頼人 1時間7分14秒(全体207位)
(10)内藤宗昌 1時間7分16秒(全体209位)
(11)渡辺一輝 1時間7分27秒(全体222位)
(12)西村 暉 1時間9分42秒(全体302位)

◎後半 伸びを欠く…上武大
 本戦に出場できる10校を告げるアナウンスで、上武大の名前は呼ばれなかった。祈るように発表を待っていた選手たちはうなだれ、本戦出場を決めたチームの歓声をぼうぜんと聞いていた。10位と3分30秒差の13位で完敗。佐々木守主将は「12年連続出場をかなえられず、本当に申し訳ない」と声を詰まらせた。

 気温20度を超える暑さの中で、本領を発揮できなかった。序盤のペースを抑えたことは作戦通りだが、中間層が想定より10秒ほど遅れて10キロを通過。そのまま後半も伸びを欠き、2桁の順位でゴールした選手は3人だけだった。近藤重勝監督は「中間層が総崩れに近い。抑えて走った分、(後半)ペースが上がるかと思ったが、その力がなかった」と肩を落とした。

 一方で、来年に向けての収穫もあった。3年生の岩崎大洋と坂本貫登は全体10位台、1年生の村上航大はチーム5位でゴール。中でも岩崎は日本人6位で走り、エース候補の気概をみせた。「役割は果たせたが、悔しい。この結果をばねにチームを引っ張る」と力強く語った。

 本戦出場30回以上の常連が落選する駅伝戦国時代の中で、有力選手の勧誘合戦は熾烈しれつ。連続出場が途絶えた上武大の進む道は険しいが、その育成力には定評がある。高校3年間で駅伝のレギュラーになれなかった4年生の野上蓮は、最後の予選会でチーム4位と健闘。「泥臭くやれば、必ず成長できる。後輩は諦めないで、箱根に戻ってきてほしい」。説得力のある言葉で、エールを送った。(越谷奈都美)

◎被災地への思いを胸に…南相馬市出身の上武大・佐々木主将
 上武大の佐々木守主将は、2011年の東日本大震災で大きな被害のあった福島県南相馬市出身。「自分が箱根を走る姿をテレビで見せて、南相馬の人を元気づけたい」とチームだけでなく、被災地への思いを胸に予選会を走った。

 震災では海沿いにあった実家が津波で流され、祖父母も失った。心の傷が簡単に癒えることはなかったが、支えになったのは同郷の「山の神」。順大時代に箱根駅伝で3年連続5区の区間賞を獲得した今井正人(トヨタ自動車九州)が、「南相馬のために」と実業団で活躍する姿を目標に、走り続けてきた。

 予選会は本調子の走りとはほど遠く、自身3度目の本戦出場はかなわなかった。それでも卒業後は実業団で競技を続ける予定で、「きょうの悔しさを忘れず、結果を出す。今井さんのような選手になる」と前を向いた。

◎育英大の外山が好記録 連合チームに濃厚
 予選会初出場の育英大は、11時間49分54秒で30位。2024年までに本戦出場を目指す中で10位中大とは50分以上の差があったが、チームトップの外山結主将は1時間5分12秒で全体の65位に入った。

 本戦出場を逃したチームの中から予選会上位の選手が選ばれる関東学生連合入りが濃厚で、オープン参加で箱根駅伝を走れる可能性もある。島津秀一監督は「外山の自信になるだけでなく、他の選手の目標になる。チームとして大きな一歩」と手応えを口にした。

 9年連続で予選会に参加した高崎経大は、途中棄権や8キロ地点の関門を突破できない選手がいたことで、記録が残らなかった。3年生の石沢由祐主将は「10人ぎりぎりのエントリーで、けがをおして走った人もいた。来年は(エントリー上限の)14人そろえて戻ってくる」と宣言した。

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